【必見】あなたは、最先端の林業の現場を見たことがありますか?
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関西地方で材木屋を営む者です。
このような特集が組まれた場合、北欧を林業先進地として引き合いに出されることが多いのですが、彼の国々の先進性や生産性だけではなく、北欧の「樹種の少なさ」についても言及がほしいところです。
北欧の山林はそもそもがパインやスプルース等の針葉樹が大半を占め、かつ地形条件により林道を通しやすい立地に真っ直ぐ生育しています。また乾燥した気候条件もあり、それらの樹種だけでほぼほぼ自国の建築需要をまかない、外貨獲得手段として対外輸出される分も含め計画的に管理されています。
一方で日本に於いては、
①杉・桧・松・モミ・ヒバ・ナラ・栗・クヌギと針葉樹と広葉樹が地方によって入り交じる天然林
②杉・桧をメインに山主によって手の掛け具合の異なり且つ地方によって木味の差異が出る人工林
と、古来からの地域ごとの樹種や品質・育成状況にはパッと思い付くだけでも相当なバラツキがあり、さらに立地によってクリアしないといけない気象条件(湿度・雨風雪・土壌強度etc...) それらに応じて地場の大工さんが適材適所に加工して組み合わせ、家や寺社等を建ててきた歴史があります。
技術革新やICT化が進み、確かに手段としての林業はスマートになりつつあり、それが世界の潮流です。しかし、翻って見る我が国の林業や木材業の特色は、多様性と対応力です。最先端の設備やトレンドに合わせた経済合理性はもちろんとても重要な事です。ただまずは己を知りたい。そして、生育・地形条件の違いや歴史的背景の確認から始まり、多様性を認識した需要喚起に結び付けられるような、丁寧な議論が活発になってほしいと願います。
我々木材流通業者も色々とこれから実行に移そうとしているアイディアを持っています。多様性を武器に次代の価値観を考えていきませんか?隣の芝生は青く美しいかも知れませんが、我々の庭もなかなか味があって捨てた物じゃないんですよ(^^)
注目のコメント
なだらかな丘陵地帯が多い北欧と急峻な山の日本とでは地形が全く異なるため、北欧から高精度な大型林業機械を導入しても使えない、または使える場所が限られます。
これらの林業機械を効果的に利用しようと、林道をいくら整備しても地形的な制約から限界があり、結果効率化を図れていないのが現状です。
北欧の林業機械を導入するのではなく、日本の地形に合った独自のスマート林業化を図るしかないと思います。この作業機の動画はもはや癒し動画の域ですね。
日本の山林のほとんどが急斜面だからこうはいかないのは想像に難くないですが。
最近、日本女性と結婚して神奈川に移住したアメリカ人男性を取材しましたが
彼は自宅をほぼセルフビルドで、まずは斜面地を宅地に転用、石垣を組んで基礎を作り、木の伐採からやっています。
ログハウスの規模ではなく、いわゆる日本の100年前の古民家のような自宅をセルフビルドしているのです。
木は運搬が大変なのでなるべく近隣の木を切って、最低限加工して曲がったまま梁などに使う昔ながらの工法でした。
建設から5年経ってまだ完成していませんが、元々かれは人材派遣会社で働くホワイトカラーだったので技術を身につけながらの作業です。
「時間をかければ誰でもできますよ」と爽やかに笑っていて衝撃を受けました。
現代的な生産性に囚われなければ、日本の山はきれいな水があるし、木はどんどん生えてくるしで宝の山と言えるでしょう。
農業もしかりなんですが、日本は雨もあってそこそこ温暖で、有機物は多いし家庭菜園で適当にやっても作物がどんどんできる地力があります。
しかし生産性という観点や、自給率という観点からすると途端貧しく見えてしまう。
そもそも物差しや尺度がフィットしていない感じがします。
日本ならではの豊かな暮らしを実現できる暮らしと産業のあり方は、発想の仕方から変える必要があるのかもしれないと思いました。写真を見ていただけると分かりやすいが、林業機械は、街中で見かける建機の先端部分のアダプターを変えたものが多い。
建機では日本メーカーは強く、そして例えばコマツは昨年米国の林業機械メーカーを買収している(下記)。買収したTimberProのHPみると、アダプターだけでなく自社機械もあるが、エンジンや油圧部品などの共通部品利用など広げていくのではないかと思う。
https://home.komatsu/jp/press/2019/management/1201754_1600.html