米金融政策「予防的利下げ」後のシナリオ、1999年型利上げは困難か
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昨年行われた3回の利下げを98年型の予防的利下げと重ねる向きは少なくありません。ほかならぬFed高官が自認してきた通りです。では当時のように、つまり翌99年に利上げしたように、今年2020年も利上げに踏み切れるのでしょうか。裏を返せばそこまで完遂して初めて「予防的利下げ」だったと言えるはずです。
しかし、諸条件を踏まえると、当時とは大分様相が異なる部分もあるように見受けられます。例えば家計部門は債務縮減の途上にあります。当時は積み上げていました。現状程度の米経済では利上げ軌道への復帰は叶わない。そのような趣旨をまとめてみました。ご笑覧下さいませ。確かに、今年の日経平均の高値を28000円台とか高めに見ている人の中には、バブル発生を織り込んでる向きもありますね。
実際、これまでのアメリカ経済はバブルとその崩壊の繰り返しですし。確かに98年、その前の95年も、製造業の景況が悪くなると予防的に利下げして失速回避を確認すると時間を置かず利上げに回帰していたな・・・
とはいえ今は、米中摩擦が第一段階の合意に達したとはいえ通商政策に不透明感が拭えず、インフレ期待も低い状況ですから、そういう意味でも「1999年型利上げは困難か」というのは納得です。
『むしろ各種の地政学リスクや成長が伸び切ってしまっている米国経済の状況を思えば、「99年型利上げ」どころか、追加利下げが行われることで2019年の利下げが予防的意図をはらんだ「98年型利下げ」ではなく、単なる利下げ局面の始まりだったという結末の方が可能性の高いシナリオではないか。』 (@_@。フムフム