大学入試「指定校・付属校推薦入試は即刻廃止を」と大前研一氏(NEWS ポストセブン)
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大学付属校への入学は、(1) 受験による東大(例)へのチャレンジ/合否のリスクを予め回避し、(2) 早慶(例)への進学で確定させるようなもの。(3) 付属校の途中で方針転換をすると、これまで遊んでいたため受験勉強に追い付くのに苦労します。
この性格は、金利のデリバティブ取引に似ていると思います(個人の感想です)。金利のデリバティブ取引とは、例えば、①変動金利によるアップサイドとダウンサイドのリスクを回避し、②金利スワップ契約の締結にて将来のPL(収益性)を固定化する取引のことです。
①②金利スワップ契約の締結では当然にしてスワップ・マージン(プレミアム)を支払うので、固定化後は変動金利のままでの平均的な期待収益より収益性は下落します。また、③金利スワップを解約すると、金融環境次第で、多額のペナルティーの支払いが求められます。
これまでの日本では、早慶くらいの大学を出ていると、人生の大抵のイベントにトライする機会はもらえていました。すると、わざわざリスクをとって東大にチャレンジするのでなく、(早慶)付属入学のデリバティブ取引は学生やその保護者にとりそれなりに合理的な意思決定であったと思います。
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ちなみに、自身が付属校を卒業してから20年近くを経て、付属校の存在意義につき、自分なりに理解を深めました。
・大学にとり、①校風に合いロイヤリティの高い学生を集めること、②獲得する学生の多様性を高めることが、大きなメリット。
・受験で入学する学生にもメリットがあります。すなわち、(学力が足りず入試に合格できない)金持ち/良家の子弟、スポーツ/芸術などで一芸に秀でた学生が同級生になることで、交友の幅や視野が広がります。また、人生の早い段階で”社会とは、裏口/バイパスやコネだらけ”と知ることで、後の人生観/仕事観が変わります。
なお、フェアな競争がありそうな米国でも、レガシー(Legacy Preferences)という、卒業生(寄付を多くした人)の子弟への入学優遇制度があります。アイビー・リーグでも入学生のうち10-30%はレガシー枠と聞いたことがあります。早々と推薦入学が決まった生徒は、
たいていその時点から勉強しなくなる。
その結果、高校3年間で学んでいるはずの内容を全く理解していないので、
大学の理系学部などでは数学の基礎が弱くて授業ができず、
補習から始めなければならないという事態になっている。
入試改革というなら、推薦入試は即刻廃止すべきだ。
そもそも日本の大学教育は、高校における文系・理系の選択が早いこともあって、
オールラウンドに活躍できる人材が育ちにくい。
幅広い教養と論理的思考力を身につけるリベラルアーツ教育も極めて貧弱だ。
このため、関心分野が偏ったバランスの悪い人間が出てきてしまう。
シンガポールや北欧系の教育システムでは「STEAM(スティーム)」と呼ばれる
科学、技術、工学、芸術、数学が21世紀には必須ということで、
この5領域を重視する新しい教育体系にシフトしている。
まったくその通りです。
大学卒業って学歴の安売りと大学側の拝金主義でしかない。実際、早慶はじめ私立大学の入学定員の50%以上が、大前氏の言われる指定校、付属校それにAOで入った学生なわけです。大前氏はじめ識者と言われる人のわかってないのは、現状を変えると言っても、革命が起こってるわけではないのですよ。明治維新の時代ではないのです。
こんな無茶論通るわけないのに、おしゃる常識がわかりません。