イラン 米軍に弾道ミサイル 革命防衛隊 “司令官殺害の報復”
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イラク国営ファルス通信は、「殉教者スライマーニー作戦」の開始を発表。革命防衛隊が弾道ミサイルを次々に発射する映像を映しています。
標的は、イラクに駐留する米軍の基地、アイン・アル=アサド基地とアルビル基地です。イランから発射された数十の弾道ミサイルが、次々と二つの基地に着弾しているのが確認されています。まだ攻撃の規模も犠牲者の数も増えるでしょう。
いずれの基地にも数千の米軍が駐留しており、英軍も駐留しています。米空軍やCIAの要員も多数います。
イランは故スライマーニー司令官の3日間の喪が明けるとともに一斉に攻撃を開始しました。米国政府としては、もはやイランへの本格的な攻撃を開始せざるをえない規模の攻撃でしょう。その後は、イラン側の攻撃も拡大していき、攻撃の対象はイラク国内にとどまらなくなる可能性が高いです。
(追記)イラン側からの攻撃の第2波がすぐに始まっており、イラク国内のもう1つの米軍が駐留する基地、タージ基地にもミサイルが着弾しています。これはイラクの人民動員軍による攻撃です。
(追記2)米軍に人的被害は無く、ただし基地内にイラク人が死亡した模様。トランプ大統領は、米国の全テレビネットワークで対抗措置を発表する予定でしたが、取り止めました。【追記】
イランとアメリカの対立は40年間に渡って続いてきました。
衝突自体は初めてではありませんが、これまでは基本的に両国の軍が人命を奪う形でお互いを攻撃することはありませんでした。
サウジ油田攻撃やホルムズ海峡タンカー攻撃も革命防衛隊は関与を否定していて、「親イラン勢力」の仕業とされてきました。
ただ、アメリカのソレイマニ殺害とイランによる今回のミサイル攻撃が連続して起きたことは国同士、軍同士の衝突を意味します。
これは、明らかに今までと違うフェーズで、もう戦争に突入したと見るべきでしょう。
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作戦名はシャヒード・ソレイマーニー(殉教者ソレイマニ)との事。
非対称戦か政治戦に持ち込むと見られたイラン政府が正面衝突に踏み切った形です。始まってしまったのですね。ドル/円相場は一気に50銭ほどの円高が進んでおり、為替市場ではドル・円・フランの逃避通貨買いという伝統的な反応が優勢になりそうです。なかでも強いのが円、という位置付けになります。対外債権国通貨と基軸通貨が選好されるのは自然でしょう。