クオリティーファーストが生んだ「全裸監督」
日本経済新聞
12Picks
コメント
注目のコメント
Netflixはデータで製作というけどあれはIR用のアピールで実際は優秀なクリエーターたちに潤沢な予算と時間を与えて自由に作らせるから素晴らしい作品が生まれる。
企画の会議に上がるのは、作りたいものではなく通りやすいものばかり。原作のマンガが「面白いから」ではなく「売れているから」との説明が横行し、企画書の代わりに机上にコミックが積まれていたこともあった。
「数字でものを語り始めると価値は落ちていく」。かつての熱気にあふれた映画の制作現場を知る武にとって、日本の映画やドラマは「止まって」見えた。そこに現れたのがネットフリックスだった。
細かなチェックはない。ネットフリックス側からの注文は大きく2つだった。
(1)今の世界に通じる普遍性を描く
(2)アンダードッグ(負け犬)を丁寧に描く旧態依然ではネットの普及で、例えば萎縮を恐れ作品の力を発揮できなくなっている。けど、それに悲観する事なく、逆にストリーミングという新たな文化を利用して、描けなかった表現ができるようになったと考えれば、進化だ。
文化は、こうやって、時代を見据えながら、どう自分たちを守っていくか、ではないか、と思っている。
人の心動かす本質は変わらねど、いかに表現を実現するかは、時代背景を踏まえ、工夫と知恵が必要なのだと思う。