帝人が人工関節を収益の柱に、欧米先行の成長市場に食い込めるか
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ナカシマメディカルと言えば、記事にもあるような独自の技術で「特異」な存在を誇ってきたジャパニーズ人工関節ブランド、ですよね。帝人が出資していたとは知りませんでした。確かに、ジンマーやストライカーなどのUSブランドが圧倒的に強い整形器具市場、とりわけ人工関節において、アジア人の特性にフォーカスしたナカシマのようなブランドが伸びてくることはとても素晴らしいことだと思います。
シェア拡大について言えば、そのポイントは製品の優位性もさることながら「営業力」ではないでしょうか。ドクタードリブンの整形器具市場において、プロフェッショナル・エデュケーションも駆使しながら、どれぐらいキーとなるドクターを取り込めるか。セールスインセンティブをバンバン払うUSカンパニーの向こうを張り、どのようにして優秀な営業マンを確保できるか。
いずれにしても、是非その存在感をアジア&日本市場で伸張して、Quality of Lifeを向上させて頂きたいですね。期待大です。こういう医療デバイスでヒットさせたら半端ない収益になります。
「アジア人向け」を謳って、如何に医者を納得させられる商品を作るかが鍵です。新規参入はなかなか難しいですが(少なくとも循環器デバイスの分野では)、医者が実際使った感覚や成績が良ければ、使い続けたいと思うものです。
当たり前ですが、如何に既存の製品と違うか、質が重要です。ナカシマプロペラが人工股関節に参入し、プロペラの研磨で培った技術を活かすことに成功しました。
外国製の人工股関節は、日本人の体格には大きくて、正座ができませんでしたが、ナカシマプロペラ(当時はナカシマメディカルになっていたと記憶しています)の人工股関節により正座ができるようになりました。
京セラもセラミックボール(ジルコニア)の人工股関節事業を行っていて、摩耗しにくい人工股関節を作っています。
置換手術後、人工股関節の摩耗すれば再手術せざるを得ないので患者への負担は、大きいです。
それでも激しい痛みに苦しむ患者にとっては、人工股関節置換手術後、痛みなく歩けるようになるので、手術を待つ患者も多いようです。
置換手術も低侵襲手術で行うことができれば、患者の負担も小さくなるし、手術支援ロボットの活用も今後はされてくると思います。
患者一人一人に合わせた人工股関節だけでなく、手術支援まで含めれば、帝人メディカルには大きなチャンスになると思います。
ナカシマプロペラの研磨で技術が医療分野に応用され、歩けるだけでなく、正座ができることは日本人の患者にどれほど大きな喜びをもたらしたかを、この記事を読みながら思いました。
最近は人工股関節のチタン部材を3Dプリンターで製造する取り組みも始まっているので、一層患者一人一人に合う人工股関節が使われることになると期待されます。
人工股関節の手術の動画のURLです。骨を削る生々しい手術です。
https://m.youtube.com/watch?v=OB9SXGFGgOc