19年のIPO「75勝9敗1分け」 20年は大型株上場の観測
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初値の騰落率について、発行体側の視点から考えると、初値は上がるに越したことはないと思う一方で、あまりに高騰するような状況は、期待値が適正にコントロールできなかった、資金を公募時に適正な株価で調達できなかった、あるいは既存株主の株式を適正な価格で売却できなかったということを意味し、端的に言ってファイナンスの失敗です。
公募時に応募した投資家にとっては朗報かもしれませんが、コーポレートファイナンスとしては、あまり褒められた話ではないでしょう。公募時と初値がつくタイミングで、会社の価値が極端に大きく変わるということは本来ないはずですから。
この点、以下の記事の磯崎さんのコメントが示唆深いです。
「日本と海外の違いで補足すると、海外の投資銀行は「いかにIPOの公募価格を高くするか」を考えていますよね。公募価格を高くすればするほど投資銀行が受け取れる手数料も増え、担当者のボーナスも上がるので、彼らは公募価格を上げるインセンティヴしかないと思います。相手は主に何兆円も運用するプロ中のプロの機関投資家ですから、仮に上場で損をしても、それは買った機関投資家が負ったプロとしてのリスクの中の話です。
一方で、日本の証券会社の中の人はあまりそこにインセンティヴが高くなさそうです。上場した後に株価が公募価格より下がると、金融庁や会社の上司に怒られるし、実際、重要なお客さんである個人投資家にIPO株で損をさせてしまうことにもなる。必ずしも情報分析力が完璧ではない個人投資家に対してだと「損したのはお前のせいだ」とは言えません。このため、IPOの公募価格は低く抑えようとするインセンティヴが非常に強いように思うのです」
https://newspicks.com/news/4475801/?utm_source=newspicks&utm_medium=urlshare&invoker=np_urlshare_uid101617&utm_campaign=np_urlshare初値が公募を上回ることがIPO需給を表しているかはやや疑問です。
証券会社側も公募割れは面子が立たないわけで、需給が悪いなら悪いなりの価格を提案すると思います。実態としては勝ち負けというよりは、「19年のIPO企業の初値騰落率は平均73%と18年(105%)より下がった。」という方が近いと思います。
新興市場の真価は初値だけで分かるものではないので、継続的にウォッチすればよいですが、ユニコーンの少ない日本の中でfreeeやsansanといった銘柄がどこまで企業価値を伸ばせるか2020年も追っていきたいと思います。初値倍率で語られるのは
起業家側からは悲しくなります
上場企業にとって上場時調達額は
公募価格で決まるので
初値は投資家の短期的な得になりますが
それは上場企業にとっては
初期に調達できうる金額の
ロスを意味するので
結果的に投資家にとっても
上場した企業の成長機会を奪ってるとも
言えます。
上場は上場で調達したお金と信用で長期成長することでお返しするのが本来だと思うので
上場初値が1倍を切るのはよくないですが
過分な倍率を求めるために公募価格を下げさせて、調達金額を減らすことになって結果的に成長機会を奪う今の一部の主幹事証券さんのやり方には甚だ疑問です。
もちろん、IPO倍率をつけることで株の景気のモーメンタムを維持したいというのは分かりますが、IPO倍率が1.5倍以上にしてしまう主幹事証券は個人的には無能だと思って有望な起業家には回避するようオススメしています