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結果的に、2009年の創刊とともに『進撃の巨人』を世に問うた『別冊少年マガジン』は大躍進しました。その後の、本家『週刊少年マガジン』の全面的再編成、そして『少年ジャンプ』陣営の立て直し、全てはそのインパクトから始まりました。
『別冊少年マガジン』の大躍進と『金田一少年の事件簿』『Fairy Tail』終了後、『少年マガジン』は、2017年から『五等分の花嫁』を筆頭に連載陣を20代の新人を中心に大幅に入れ替え、見事に中興を果たしました。『ランウェイで笑って』『彼女、お借りします』もヒットして、10代、20代の新しい読者を大いに呼び込みました。。
一方で、『少年ジャンプ』も掲載作品のスタイルがガラリと変わりました。明らかに『進撃の巨人』の影響を受けた、ダーク・ファンタジーが次々に新連載として投入されました。2014年の『ナルト』終了後、それまでの努力・友情・勝利とは違う『約束のネバーランド』『チェンソーマン』『Spy×Family』『鬼滅の刃』などでジャンプ・システムの新人発掘における圧倒的な強さを見せています。その結果、2018~19年はジャンプ陣営の大収穫年でした。
先日、出版社の方にお話を伺ったところ、紙媒体の伸び悩みが懸念され、雑誌などは部数減少の傾向にある中、漫画は一つ一つのヒットの規模も大きく顕著とのこと。コンテンツに対する読者の熱量の違いなのかもしれないと推察しています。
また、こちらは「進撃の巨人」作者の諫山さんを見出された、編集者の川窪さんのインタビューなのですが、これを読んだ時には感銘を受けました。
言語学習の文脈でもよく言われることですが、要は何を伝えたいかが一番大切なのだと改めて感じましたし、その情念を感じ取り、作者と伴走して形にして世の中に出してくれる方たちの偉大さを感じます。
そして、それだけの情念が流れるコンテンツ。アニメも含め、海外でも評価がとても高いです。
http://www.todaishimbun.org/kawakubo-shingeki/
「作者の諫山創さんは新人のころいくつか出版社に原稿を見せたが、どこも相手にしなかったという。諫山さんの良さを見出したのは、連載当初から『進撃の巨人』の担当編集者を務めている川窪慎太郎さんだ。」
「漫画家として一番大切なのは絵の上手さじゃなくて「何を描きたいか」ということだと思っています。漫画は表現の手段でしかありません。」
「原稿から情念というか並々ならぬ思いが伝わってきて、目に留まりました。ただ絵や話の技術はまだまだだったので、2年間絵の練習をしてもらい、時々編集部に来てもらって助言をしました。」
日本発で世界進出できるサービスやコンテンツが増えるのは素晴らしいですね。
もちろん単行本も買っています。
毎月何百円か余計に遣っているけど、気になるからしょうがない笑。
(ちな、私は「Hunter x Hunter」が連載中は少年ジャンプ+のアプリで電子版を毎週買うタイプです)
時々、たまーに、誰が誰か一瞬わからなくなるのはご愛敬....(笑)
そういえばまだ一巻が出た頃に、地元の小さい書店で(いまはもう閉店)、「書店員のおすすめ!」と平積みされているのを気紛れで手にしたのがきっかけなのですが、あの店員は何者だったんだろう。目利き力あるので本屋ごと戻ってきてほしいです。またおすすめの本おしえてほしい。
ちなみに、日本の漫画が強いのは、日本が宗教的な観点からコンテンツの中身に対する規制を気にする必要がないからと聞いたことがあります。
残酷なシーンなどは他の国の場合は、そもそも宗教的に描くことが困難であるため、日本ではそこが強く有利に働いている、ということだと思います。もちろん、コンテンツがダントツ良いという前提がありますが。