【片山真理】義足のアーティストが写す「現代」
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まずは、TEDxの動画をみてください。
片山さんが歌う「愛の讃歌」に思わず私も、編集を担当した花谷も泣きました。
これまでのお話を聞いていると、辛い思いをされただろうことも容易に想像がつくのですが、
ご本人がどこか、客観的に冷静にみられているのが、印象的でした。
最後に、技術の発展によって発展している私たちの生活の裏には、その過程でいいことも悪いこともあったわけです。
それを「人間が磨いて来た技術のおかげで、生きられている、人工的に作られた体なんです。人間が自分たちの文明の発展の過程で、起こした公害を含めた全ての事象を否定してしまうと、今の自分を否定することになってしまう。」との発言は彼女だからこそ言える強い言葉だなと思いました。「社会って、普通の人が生きやすいように作られたシステムですからね。」というひとことに、片山さんが感じてきた社会への視座が詰まっているように感じました。
外見的であれ内面的であれ「違い」を持つ人が生きづらさを感じた時に、違いを直すのか、違ったままでいいのか、どちらも行き来するのか、それを本人が選択できることが大事なのだと思います。
でも「普通」「一般的」っていったい何なのでしょうね。僕はこの記事で自身の考えの曖昧さを痛感させられました。
”私は自分が自分でやりたいと思う意欲のある人たちが「やりたい」と言える環境を作ろうと思った。誰もがハイヒールを履く必要はありません。履きたい、履きたくないと言える自由、「選択できる自由」が重要なのです。”
”自分の中に、すごく極端な「自分」が2人存在しているんですね。義足を履いて、あたかも普通の人みたいに生きている自分。義足を脱いで、地べたをはうしかない、一般的な人たちとはかけ離れた生活の自分。私はこの2つを行き来しています。だからこそ、自分を客観的に見ることができる。”
”私にはわかりやすい障害があってラッキーだったと言いましたが、もちろん障害は、ない方がいい。障害のない人が作ってきた社会だから。そして障害のない人が生きやすいようにできているから。”片山真理さん、すごく素敵な方ですね。一つ一つの作品や活動に、自身の経験や思いがきちんと落とし込まれていて、大げさに言えば、アートそのものへの理解が深まったように感じました。
片山さんの歌う「愛の讃歌」、本当に素晴らしいのでぜひ聴いてみてください。片山さんの人間性の深さ、豊かさが表現されていて、胸を打たれました。