米宇宙軍が発足、陸海空と並ぶ、 軍拡競争激化の恐れ
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月面探査にしても宇宙軍にしても、トランプが大統領であることで宇宙の存在感がドンドン増していますが、ある意味バブルを加速しているようなもので、政権の不安定さがそのまま業界の不安定さに繋がるのではと、少し不安になりながら様子を窺っています。
注目のコメント
ってまあ主に空軍の宇宙関係のを引き抜いて独立させただけです。
陸軍から空軍が分離独立した際は陸軍が猛反発した。今回はその空軍が猛反発したとききます。
【追記】なんかコメント欄みると勘違いしてる人が多いですが、宇宙空間でどんぱちやる軍じゃないですよー。なんとなく名前がそれを連想させるけど。
【追記2】ちなみにトレビアです。アメリカには他にNRO (アメリカ国家偵察局)という組織が各軍とは独立してあります。スパイ衛星の開発・運用を手がけるための国家組織です。予算額は公表されていませんが、NASAと同規模(年間2兆円)という噂を聞きました。あくまで噂ですが。そういえばNASAが現在開発を進めているWFIRSTという宇宙望遠鏡は、実はNROからの「お下がり」です。スパイ衛星も光学式はつまりは望遠鏡なので、地球ではなく宇宙に向ければ宇宙望遠鏡になるのです。何年か前に、NROがいらなくなった旧式のスパイ衛星をNASAに寄付してくれて、それを改装したのがWFIRSTというわけです。サイズはおおよそハッブルと同じ。ハッブルは1台でノーベル賞含むとてつもない科学的成果を残しました。スパイ衛星が何機あるか知りませんが、それを全部地球ではなく宇宙に向ければ、どれだけ科学が進むのだろうと時々思ったりします。
まあでも民間含めアメリカの宇宙が強いのはこうしてNASAの予算をはるかに上回る軍事がらみの政府需要があるからです。それが果たして良いことなのかどうかは分かりませんが・・・・宇宙軍については何度か触れていますが、改めておさらいです。
まず宇宙軍の役割ですが、第一義的にはスターウォーズのように宇宙空間でドンパチするわけではなく、衛星軌道上にある約2万3000の衛星の監視と運用がメイン業務です。
現在この任務は、第14空軍傘下の統合軍の一つ戦略軍にある、宇宙統合機能構成部隊所属空軍宇宙軍団、宇宙ミサイルシステムセンター 、宇宙優勢システム航空団の3つの宇宙部隊が担当していますが、トランプ大統領はこれを空軍から独立させて一元統合し、陸海空海兵隊沿岸警備隊に次ぐ第6の兵科としました。
元々は一昨年の夏頃、下院で同様の趣旨の決議がされているのですが、予算を減らされる空軍が大反発し、積極的なロビー活動で上院でこの法案を葬り去り、一時は空軍傘下の統合軍と言う形でほぼ決まりかけました。
しかし、有事の際に先に衛星を敵に潰されて、相手の状況がわからないまま一方的に奇襲を受ける「宇宙からの真珠湾攻撃」を強く懸念するトランプ政権が巻き返し、最終的に空軍を押し切りました。
現代戦における衛星防衛の大事さは言うまでもなく、主張としてはトランプ政権の方が正しいと考えます。
単なる軍拡競争と見る報道のタイトルの方がミスリードでしょう。