【独占】ゲイツが「一番好きな本」を書いた男、人間を語る
コメント
注目のコメント
振り返ってみると、我々は、科学やエビデンスと直感や勘を、都合の良い時に使い分けているのではないでしょうか。今こそ「科学」、そして、それを可能にしてきた「理性」を通して、人類の歴史を余すところなく見つめ直す、巨匠の大作が発売されます。
それに先立ち、ボストンで、本人に直撃取材を敢行しました。年末を前に一度お読みいただければ幸いです。私の敬愛するスティーヴン・トゥールミンは著書『近代とは何か』で、近代とは合理性によって理性に迫ろうとしたがその限界に直面し、理性そのものへ回帰しようとしていると述べ、近代を大きなオメガ(Ω)に喩えた。つまり、Ωの文字の大きく上に回った円形の部分が近代であり、理性へ回帰しているのが現代である、と。
ピンカーは、記事の中でこう語っている。
「ただ、私が気付いたのは、科学自体は、より大きなストーリーの一部分にすぎないということです。それは、世界を理解するための「理性」の活用ということですね。」
つまり、理性への回帰の一つの方法として科学の合理性を位置づけ、それを機能させる人間化をどのように成し遂げるか、ということこそが、本来の啓蒙の思想であると述べているのだろう。
それが果たして啓蒙と呼ぶべきかは、留保すべきだが、本来の啓蒙思想の目指したものであったのは確かだ。だとするならば、新たなる啓蒙の時代として、近代の人間化をいかに我々は成し遂げるのか。
私は、トゥールミンを通じ、対話、ナラティヴであると考えるようになった。
さて、ピンカーはどう考えるのか。是非読んでみたいと思う。本の番宣的なインタビュー記事ですが、まんまと読みたくなってしまいました。
「『21世紀の啓蒙』がとても幅広いスコープであったことです。哲学や道徳はもちろんのこと、宗教の人口統計、社会学的な変化までを含んでいます。さらには、テクノロジーや経済、知識の歴史も盛り込んでいます」
専門家が幅広いエリアに言及して、易しい表現で書かれた本はたまにヒットしますよね。私たちも何か知的で、しかも難しすぎないインプットを求めているので。
その一方で、もっと深い専門的な書物を複数分野で読めたらもっと深遠な世界があるんだろうなとも思いました。とは言え、どうせ読みきれないので私はこういう広範囲に言及された知的に感じる易しい本から入ることにします。
と思ってアマゾン開いたら、上下巻でそれぞれ2,750円か、うっ、、どうしようかな。