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特定の政党や連合が選挙で過半数をとって安定した政府をつくることができないのは、社会が分断されているからです。つまり、有権者の大多数から支持を得られる政党が無いからです。また、既存の大政党が人気を失い、第3勢力の新政党が台頭する場合も、この不安定化を助長します。
 イスラエルで起きている社会の分断は、ネタニヤフ首相の政党リクードを中心とする民族主義・宗教政党連合と、もう一方は旧労働党系統の青白連合や世俗主義・新興企業勢力の連合です。一つの背景として、ユダヤ教の伝統派・正統派の確固とした政治力・集票力があります。米国もそうですが、宗教勢力が固まると、それと相容れない人々もいるので、で社会が分断されるきっかけの一つになります。もちろん、経済的格差の方がより大きな分断の原因である場合の方が多いですが。
 議院内閣制の場合、どの政党も過半数をとれない場合は、選挙のやり直しになります。典型的なのはイスラエルの他にスペインで、イタリアやベルギー、ドイツでも似た状況が起きてきています。
 大統領直接選挙制の米国やフランス、完全小選挙区制の英国の場合は、社会に分断があっても、政府自体は成立します。
 いずれにしても、社会の分断が固定化することは、議会制民主主義の機能不全を引き起こしつつあります。
国内政治が混迷を深めているのは、共和党と民主党が対立する米国、文在寅政権擁護の集会と反文在寅政権集会が対決状態の韓国、桜を見る会をめぐり対立深まる日本、EU離脱の是非が決まらない英国くらいだと思っていたら、イスラエルも混迷を深めていた。