【イアン・ブレマー】世界でこれから爆発すること
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世界中に「悪い種」が撒かれていく状況は、第一次世界大戦前の状況に似ています。「悪い種」とは、平和を維持していくためのルールが壊れていき、軍事力で自国の利益を拡大できると考える国が増える状況です。テクノロジーによるバラ色の未来が描かれている一方で、実際には格差が急拡大していき、大部分の人々の生活はむしろ苦しくなり(仕事の時間も減らず)、社会が分断されていくという状況もよく似ています。閉塞感にとらわれた人々は、潜在意識の中で戦争による打開を歓迎するようになります。これが、かつてのようなヨーロッパだけではなく、世界中で起きています。
かつての冷戦、米国とソ連が世界を二分した「G2」は、かなり歪ではありましたが、世界大戦を起こさないようにする仕組みでした。今後、米国と中国が新たな「G2」を形成すことはなく、米国が世界中で戦争が起きないように抑止する「G1」でもなく、世界各地で勃発する紛争を誰も止めなくなる「G0」になるというのは、おそらく当たるでしょう。トランプ大統領であれ他の大統領であれ、米国の国力後退からいってそうならざるをえません。
現在はまだ、米国vs中国+ロシア、米国+サウディアラビアvsイランというような世界大戦級の戦争がいきなり起きるような段階には見えません。しかし、第一次世界大戦もほとんど誰も予想しなかった時に起きて、ほとんど皆が最初は歓迎しました。
水不足などから、中東や南アジアの各地は経済と生活インフラの面でジリジリと困窮しつつあります。この状況が、アフリカや中央アジア、中国へ広がっていく可能性は高いです。これらの地域では、すでに紛争がいくつも起きているし、「G0」で誰も止めなければ紛争はどんどん増えていきます(たとえば、インドvsパキスタン)。
これらの地域紛争では、米国vsロシア、イランが小規模に参戦して戦闘を行うということはすでに起きていて(シリアやリビア)、今後増えるでしょう。次は、世界大戦が各国の宣戦布告で一斉に起きる、というより(そういうルールももう失われました)、地域紛争が世界各地で多発する、という方がありえるでしょう。中国も参戦していく可能性は高いです。この方は、完全リベラルな方ですね。トランプさんへ対する見解がそれを物語っていました。こういう見解は、アメリカの主要メディアの見解に近いし、そしてちょっぴり「世の中の不安」を煽る感じも、ちょっと「またか」な感じがしました。
もちろんとても勉強になる部分もありましたが、皆さんには是非アメリカ保守系メディアの情報も拾っていただきたいな、、、と感じます。まったく違う見解、こうも違うのか?と思えることの数々、、、、
私は別に保守ではありませんが、リベラルであるとも思っていません。公平に世の中をみるには、ことアメリカに限って言うと主要メディアや著名アカデミック「以外」の言葉を聞くことなしには、本当のところは見えてこないと感じます。
例えばトランプ大統領の弾劾も、下記のようなニュースを拾っているところは少ないかな、、、という印象。でも情報としては必要です。
https://bizseeds.net/articles/1190既存の国際秩序の崩壊による「Gゼロ」の時代を予見していた、政治学者のイアン・ブレマー氏に2020年の国際情勢の見通しについて聞きました。
2020年は米大統領選挙が控えているうえに、バブル崩壊の懸念もあり、中東や中米での政治リスクも高まっています。
国際政治に関する質問であれば、何でも明確な答えを返してくれるブレマー氏でしたが、日本の長期的な方向性について、「大きなシンガポールを目指せ」といっていたのが印象的でした