公開情報からスクープを連発。「オープンソース報道」の時代
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注目のコメント
いわゆる「オープンソースインテリジェンス(公開情報)」の活動ですね。軍事の世界では伝統的に行われてきたものです。
なぜオープンソースインテリジェンスが機能するかというと、情報源に対するフルコントロールが効かないからです。オープンソースな情報源を完全に無効化するためには、情報を完全遮断するしかありませんが、ネットやスマホなどの情報インフラが整った現代では、それはほぼ不可能です。すると、あるイベントに関する情報伝達は、かなりの部分で共通性を持つことになります。
例えば交通事故を通りがかりの歩行者が10人撮影し、全員がその画像をマスコミに送信していれば、5W1Hの情報も含め、10のアングルから一つのイベントが「報道」されるわけです。それは、交通事故というイベントが発生した「事実」と、そのメカニズムを高い確率で明かにすることであると同時に、そのイベントを否定するような情報の「矛盾」を明確化する強力な武器になります。
よく「オープンソースだけでは信用できない」と言われることがあり、一方で「俺にはこんなコネクションがある」という人もいますが、特定の情報源に依存することは、逆に「カウンターインテリジェンス」に引っかかるリスクも増大することに注意すべきでしょう。
インテリジェンスは確率論の世界だという本質を理解する必要があるように思います。ジャーナリズムのスタイルを変える動き、それが「オープンソース・ジャーナリズム」。ネット上に公開されたデータを収集し、記事をまとめていくというものです。
その真正性を証明するため、どこから情報を仕入れ、どの情報を使ったかも公開。透明性を打ち出しています。
事実確認をとらずに記事にすると、フェイクになってしまう。現場主義や、多面的な検証はジャーナリズムの基本ではありますが。
最後のコメントが気になります。「信じるかどうかは読者次第です」伊澤さんがコメントされているオープンソースインテリジェンスのご意見について、何かと同意する点が多いです。
「オレのコネクション」は、オープンソースを入念にリサーチした上で役に立つものです。オープンソースを軽視して、「オレのコネクション」を妙に強調する人や、そういう人に飛びつくことは要注意です。オープンソースインテリジェンスの重要性を理解している人は、どこからの情報かを開示していますし、明記していなくても聞けばここにあると言います。分析者の信頼性を見抜くリトマス試験紙がオープンソースインテリジェンスに対する姿勢ではないでしょうか。
フェイクニュースが問題となりますが、これも、複数のオープンソースをクロスチェックしたり、そのソースの信頼性の度合いも考慮すれば、ある程度は、フェイクの度合いも感じ取れるものです。