【ブレイディみかこ】「自ら考える子ども」を育てる英国の知恵
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例に出されたイギリスの試験問題には明確な点数がつくのかな?
日本で同様の制度をとったら、先生の様子を伺う、迎合するような生徒ばかりになりそうでもないな。だからアドバイスを記すとかだといいんじゃないかな。
ただ今の教師がそこのアドバイスを考えても「考えて、主張できる子ども」が育つような気はしないから、アドバイス担当はアウトソースするといいと思うね。
日本はもうちょっと教育と社会の接点をつくっていかないと。
注目のコメント
ミクロとマクロをつなぐ回路は、自分と社会との関係を考える上で重要です。身の回りのことが社会のどのような仕組みでつながっているのかが分かれば、社会を見立てる武器になります。
ところが、教育場面でもマクロ的な知識の習得が先行して実生活との関係を考える機会は少なく、大人もそのような発想で物事を見られていないので、単なる消費者や安直な批評家が量産されています。
政治的な議論は避ける傾向が強く、論点になりそうなことには蓋をして、表面的に取り繕います。仮に議論しても感情と結び付いて心情的な対立にまでなります。
問うて、考えて、表現する機会もトレーニングを受けることも乏しいので、右に倣えで考えない人と組織がこの国の長い閉塞感を生み出しています。ブレイディさんの書くものを最初に読んだのは、2016年6月、ブレグジット(EU離脱)の国民投票の時でした。まさかの展開にあれこれ論が飛び交うなかで、まったく視点も文体も違っていて、そういうことなのかと目を見開かされました。
今回お話を伺って、ブレイディさんが書くことに賭ける思いに触れられたように感じています。ミクロとマクロの回路をつなぎ直すこと。私も少なくとも、自分の書くものがミクロとマクロ、どちらかに閉じないようにしたいものです。日本人は、制度・ルールありきで物事を考えて最適化を目指し、合理化を図ることが得意だと思います。
しかし、制度・ルールは社会の変化によりどうしても合わなくなり、不都合なものになっていきます。
その場合は、新しい制度・ルールを作っていくことが必要になりますが、既存制度・ルールに関して疑い、自分たちが新しい制度・ルールを作っていく必要があることを教えられてこなかったため、どうしても、制度・ルールは自分たちで作るものではなく、政治家・官僚が作るものだという意識があります。
グローバルでは、企業が自分たちのビジネスに寄与する制度・ルールをロビー活動を行いながら作っていきます。
そのため、いつの間にかグローバル企業が有利な標準、ルール・制度を作り、他の国はそのルールに従わなければいけない環境が出来上がっているのが現状です。
日本は、既存の規制・ルールを疑い、よりよい社会を作っていくためには自分たちでルールを作って変えていく必要があることの意識を変えていかないと、グローバルに新しいことを生み題してくことは難しいと感じています。