ヤフーとLINE「統合」実現すれば何が起こるのか
コメント
注目のコメント
今回交渉が明らかになったヤフーとLINEとの経営統合。東洋経済オンラインで先週のソフトバンクグループ決算への論考に続き、緊急寄稿しました。今回の経営統合は、実現すれば、アリババを徹底的にベンチマークしてきた前者とテンセントを徹底的にベンチマークしてきたLINEとの経営統合とも言えるのが今回の組み合わせなのです。
両者の組み合わせによるインパクトとしては、まず最初に優れた顧客基盤と顧客接点が挙げられます。デジタルトランスフォーメーション時代の顧客基盤とは、ずばりスマホの中で親密な顧客接点をもつかという点に集約されているなかで、LINEというコミュニケーションアプリと各種サービスを展開するソフトバンク側の企業連合は、これで国内No.1の顧客基盤をもつ連合に躍り出たと言っても過言ではないでしょう。
そして、その優れた顧客接点をもとに、LINEやPayPayから、各種の金融サービス、EC小売、さらには旅行・通信・電力・モビリティーへと誘導する巨大なプラットフォームが形成される。
アリババとテンセントは、生活サービスのプラットフォームの中に商流・金流・物流を囲い込み、ユーザー1人ひとりに関するビッグデータを蓄積しています。そのデータが新たなサービスの開発に活用され、さらに次のサービスが展開されるという事業展開を続けてきました。
ヤフーとLINEの経営統合には、中国2大プラットフォーム企業をさらに超えるような優れた顧客価値を提供し、日本発の破壊的イノベーションが生み出されることを期待しています。実現すれば、楽天の規模を超え、アマゾン越えを射程に入れることができます。
ジャック・マーは引退しましたが、日本の孫正義氏の野望は止まりませんっ!
アリペイを核にしたスーパーアプリとWeChatを核にしたスーパーアプリを超えるエコシステムを作り上げていくなんて、すごいですね!
Yahoo!の川邊社長と小澤取締役は大変だと思いますが、すごい世界を作っていってるのは、ダイナミックです(^・^)/人口の伸びがなく高齢化の進む日本においては、人口ディペンドのビジネスは早晩成長が止まる。だから海外で…というのが多くの対処だが、今回の統合の目的は違うでしょう。
シナジーもしくは特徴や競争力、能力を掛け合わせることによって新しい価値を生み出す狙いですね。群経営によってそれらのピースはどんどん増える。しかし、増えれば自動的に成長するわけではないのが常です。
効率化やコストダウンの先にどんな新しい価値を生み出すのか楽しみですね。