店舗のオーナー不在時に無断発注 セブン―イレブンで横行
コメント
注目のコメント
昨日は経産省コンビニのあり方検討会本部ヒアリングでした。
報道ではローソンゴーなどが注目されたが、本質的な問題は加盟店と本部の「共存共栄」のビジネスが環境の変化で「利益相反」になっていることが明らかになってきている。コンビニ店舗の売り上げは横ばい、経費アップ、経営困難に直面しているオーナが多い。
例えば、街角のどこも同じチェーン店となれば、ライバル店の利益にならず本部は儲かるが、加盟店オーナーは売り上げが減る。
廃棄ロス問題も、本部はほとんど負担がないので(今は負担を何パーセントとなってきているが)、加盟店は廃棄が出るほど仕入れたがらず、本部はたくさん仕入れてほしい。
24時間やらないと他にお客を取られる。しかし人件費が節約できるので、加盟店オーナーにはインセンティブが働くが、人件費を持たない本部は店を開けておけば、わずかでも利益が入る。
「利益相反」となれば、力が強い方が勝つ。圧倒的な「パワーバランス」をどうするべきか? これに対して北海道中心で展開するセイコーマート丸谷社長から「いきすぎたことが起きない法規制は必要である。そうしないとコンビニモデルのサステナビリティに支障がでる」という意見が出た。
経営サイドからこのような意見が出ることは驚いた。そもそも第三回検討会において、私は「一体どこまでやる委員会なのか? 法改正か、ガイドラインか、どこまで行くのか?」と質問したからだ。ガイドラインは出ても法規制は難しいと思っていた。
セイコーマートは元々はフランチャイズ契約だったが、継承者問題などで持続困難なFCモデルを時代に合わせて変化させ、今は8割が直営である。地方の問題は日本全国の問題の縮図である。
今回の問題の本質は、24時間問題、人件費やフードロス問題だけでなく、利益相反の中、本部とのパワーバランスにおいてオーナーが圧倒的に弱いということだ。
そこにどう規制を入れていくのか? 法律、ガイドライン、事業者の団体など、様々なやり方がある。
大手三社のうち、セブンイレブン、ファミマの本部ヒアリングは十五日となる。2019年は1年中セブンイレブンのニュースが多かった気がしたので、以下まとめてみました。
2月 24時間営業問題発覚
4月 社長交代で体制刷新
5月 廃棄ロス対策ポイント還元発表
7月 沖縄初出店
7月 セブンPay開始
8月 セブンPay廃止発表
9月 9年ぶりの単月前年割れ
10月 1,000店舗の大量閉店発表
11月 無断発注発覚
2020年は今一度襟を正し、変革の年となる事を期待しています。売れれば本部も分け前を得ますが、廃棄ロスは基本的にフランチャイズ側が追う仕組みです。このため機会ロスを減らしたい本部と廃棄ロスを加味して利益を出したい店舗で構造的に発注量について意見対立が避けられません。こうした利害関係をどうきりもりしているのか、契約と運用について深く知りたいです。
ちなみにローソンのやっているセミオート発注というのはうまく流れ ているのでしょうか。