日本IBMとパナソニック「100年企業」が半導体製造で協業
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この業界は圧倒的にディスコがシェアを占めており、勝ち目はあるのか、甚だ疑問だ。そもそもダイシングソーが億単位とか高すぎる。市場の相場は数千万と1桁違う。そもそも半導体業界のボトルネックは、前工程の露光であり、後工程ではない。また、レシピに関しても基本的には装置メーカー側が、お客様のウェハーに合わせて推奨レシピを提供するので、IBMとの協議はお客様にはあまりメリットがなく、単なるパナ側の優秀なエンジニア不足を補うに過ぎないような、、、。最近のパナはこういったプレスリリースだけで、中身がないような気がする。もう少し業界や市場を勉強して、地に足をつけて、愚直にお客様の課題に寄り添う開発をした方がいいと思うが、、、。
プラズマダイシング装置で、ガリバーのディスコに挑む、という文脈で読むような記事ではない気がします。
樋口CNS社長が真っ先に行っているのはパナソニックの企業文化の変革であり、IBMとの提携は、入口が半導体だったというに過ぎないでしょう。お互いに100年企業、企業文化の変革がいかに困難か、分かっている人同士の提携ではないか、企業としてのビジネスの成功を目指す提携というより、企業文化を変革したい、という思いの方が、遥かに強い気がします。
半導体業界のことは熟知しているはずですし、プラズマダイシングのレシピ開発開発が熟練技術者の力量に依存し、そのため高額な装置が売れないことは分かっているはずです。ダメージフリーのメリットもユーザーは理解していても、技術者がいなかったり、あまりに高額な装置の導入には、余程のメリットがあっても、及び腰になるのは当然です。
それをIBMのAIが解決しようということですが、装置メーカーとレシピを共同開発しているような製造プロセスをパナソニックやIBMにそう易々と開示はしないだろうということが、大きな懸念です。でもそれは後発組の宿命で、そのハードルを越えようとすること自体が、100年企業の文化変革であると読み取ることができます。
次の100年は大企業に胡座をかいていれば、それこそ15年後は、ただの図体の大きい企業、そして2050年にはその名前はただの歴史になります。
樋口CNS社長は、まさにその一点に注力していると私には思えてなりません。プラズマダイシング装置が売れるかどうか、という話ではないと思います。