フェラーリが、客にあえて1台少なく売る理由
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「希少価値を高める」のは高級品ビジネスの基本ですね。常に不足状態を作り、欲求を煽る。
他には「歴史」や「うんちく」「ストーリー」に対する「共感」はブランディング上でとても重要。
「限定」や「記念」もマーケティング的には有効。
バブル期に高級腕時計のビジネスに関わりました。
競合他社の特にスイスの高級腕時計の人たちから高級品ビジネスのなんたるかを教わりました。
仕事中ではライバルでも、終われば食事を共にする仲間。
たとえばパテックフィリップという手巻きの高級腕時計。
スイスのレマン湖のほとりに本社があり、職人の工房は見晴らしの良い一階、社長は地下。
職人をいかに大事にしているかという典型的なエピソードに顧客は共感を得るのです。
ただ歴史が長いだけではダメで、ストーリーが必要。
ヨーロッパのブランドはその辺りが上手いです。
日本にも歴史が長い老舗企業はたくさんあるが、職人気質が強過ぎてブランディングを仕切れてない。
職人気質によるたしかな物づくりとストーリーを語るブランディング、顧客心理をとらえたマーケティング、丁寧なサポートが不可欠。
京都の老舗も「たかだか200年やらさせてもらってます」と謙遜するのは、上には上がいるということ。
高級品と高額品との違いも教えてもらいました。
おおざっばに言うと、パテックのような真の時計好きに好まれるものを高級品、ピアジェのように宝石ギラギラで成金志向を高額品。
パテックにも宝石入りはあるし、ピアジェにも宝石ギラギラではないものもありますが、ブランドの立ち位置としてはそんな感じです。
デパートや高級専門店の展示会のアテンドや外商との同行販売でさまざまな顧客と接する機会がありました。
特にバブル期の関西地区だったので、普通はありえないような貴重な体験も。例えばカタギじゃないお客様の邸宅に同行訪問することも笑
直接話したことはないですが、会社の後輩にミツワモータースの御曹司がいました。ミツワと言えばポルシェの代理店。
そのあと転職した某ゲームメーカーでは、元コーンズの部下と一緒に仕事をしました。
コーンズは言わずと知れたフェラーリの代理店。
コーンズ時代の彼のエピソードもなかなか面白かったです。
扱う商品、相手にする顧客が特殊なので、社員として採用するのは基本的にボンボンとお嬢です。
彼も建設会社のボンボンでした笑定価とセールの関係は本当に難しいですね。一台少ない客を見極めるよりも先に「どうしても欲しい」モノやサービスを考える方が大変です。そのヒントはセグメントにあると思います。フェラーリの凄さはそのセグメンテーションにあると思います