ECB金融政策、効果弱まる 各国の財政政策必要=ドラギ総裁
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注目のコメント
ご退任の目出たいムードに水を差すつもりはないけれど、財政規律を重視する北ヨーロッパ諸国の反対を押し切って始めた量的緩和がECBのバランスシートの膨張と極端な低金利に行き付いて、金融政策に限界が見える中、今度は財政支出に期待を移す・・・ その結果政府の財政と経常収支が赤字になって政府と国の借金が嵩んで、財政支出が金融緩和と同じく限界に達した時、次は何に経済の安定を頼るのか。人為的に経済に介入する金融政策、財政政策には慎重さが必要です。
需要不足とその結果としての失業を救うのに金融政策と財政政策が有効だ、政府は借金してでも需要の拡大を図るべし、と唱えた経済学の巨人も、景気が良い時に貯蓄するならば、という前提で政策を考えていたに違いない。本質的な成長力を超える成長を演出するため過剰な介入を繰り返せば、その反動も大きそう。過剰な財政支出と借金の免罪符として有効需要の理論が便利に使われているように感じないでもない昨今、かの巨人は、草葉の陰で首を傾げているんじゃないのかな・・・ (・。・)
通貨を統一した以上、財政の統一も必要なことは言われ続けていることです。とはいえ、財政規律を乱し赤字を膨らませた南欧諸国を、自らを厳しく律し続けた北欧諸国がどう見るか。南欧出身のドラギ総裁の主張を複雑な思いで聞いている人々も多そうに感じないでもありません (^^;)この退任のコメントで、ある種、中銀の政策の限界を素直に認めているように読めます。
白川元日銀総裁の雰囲気と似ているように感じました。
ユーロ加盟国が個別国の財政キャップを外して、共通予算を作る、というのは一つの解決策ですが、政治的なハードルが相当高いです。