ワールドが高級バッグのサブスク「ラクサス」を子会社化
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ワールド社が、高級バッグのシェアリングサービス「ラクサス」を運営する「ラクサス・テクノロジーズ」を43.4億円で子会社化とのこと。
ワールド社はアパレル領域で新しいアプローチに挑戦している企業のM&Aに積極的な印象ですね。
・2019/04に、カスタムシャツ事業を手掛けるOriginal社を22億円で子会社化
・2019/06に、婦人靴のD2Cブランド「gauge」や「エスペランサ」を展開する神戸レザークロスを6.4億で子会社化シナジーを見込んだ買収が今まで成功したのはどのぐらいあっただろうか?それよりもラクサスという事業自体を早期に大きくして行き世の中には違う所有の仕方もある。という事を児玉さんには頑張ってほしいと思う。
物のサブスクは会員が増えれば増えるほどレンタルする在庫が必要になるので、仕入原価をどこまでも下げてゆかないとキャッシュフローがとても出にくい事業になる。
在庫が少ないとユーザーが借りれない→脱退となってしまい事業自体が難しくなって行ってしまう。
今回の調達でどのぐらい魅力的な在庫を増やせるかが他のスタートアップの調達と違い広告でユーザー獲得や人材採用するよりも重要な活動になると思います。
物をリレーして使用する文化と言うのはこれからも一次流通含めて非常に重要になってくると思いますのでブランドバッグを持てない層にこのお試しレンタルはとても有効でラグジュアリーの入り口にもなると思いますので是非調達有効に使ってもらってラグジュアリーユーザー拡大を目指してほしいな。と個人的には思います。
とにかく児玉さんおめでとうございます。公開情報から経済性を考えてみた。買収金額は成長織り込んでも高めかなぁと思う。
①62.5%取得で43億円
→バリュエーションは68.8億円
②月額6800円、売上13億円(2019年7月期)、有料会員2万人
→2019年7月期の平均会員数は約1万6000人。コンスタントに期中伸びたとして、期初1万2000人期末2万人で、増加率66%。
③3年後には会員数10万人・売上高80億円、5年後には19万人・150億円を目指す
→単価は変えない前提。CAGRは3年で71%、5年で57%。
④上記からユーザー一人あたり価値を考えると、
・現在の会員数2万人で34.4万円(50か月分)
・3年後の会員10万人6.9万円(10か月分)
・5年後の会員19万人3.6万円(5か月分)
下記NP編集部の「ラクサスの儲かるバッグはどれか」によると、最初の3か月の解約率が高く、その後は継続する。
その意味で、例えば現在の2万人を年間解約率2割とすると、Life Time Revenueは約33万円。今後の成長はありつつも獲得コストはあるだろう。その意味で、獲得ユーザー一人当たりの期待売上と評価額が一致しているのは、よほど成長する・獲得コストを抑えられる・解約を抑えられる・ユニットコストが良いといった前提が入っていないと、高めに感じる。
実際に実績期は黒字化していてもわずか。回転率を高めた方がいい商売だが、個々の商品は数万円~数十万円で、工場のような資本集約性はないから、常に回転率を見ながら仕入れられる。そんなにユーザーが増えると一気に改善するタイプのビジネスではないように思う。
下記記事であったユーザーから借りるラクサスXは、仕入れ値が月2000円の変動費で、あとはクリーニング費用などがかかるだろうが粗利は良いだろうし、拡大のための資金先行型ではない。これが記事に書かれているように広がればユニットコストは良いかもしれないが、貸す人が増える=所有欲の減退→長期的には貸す人も減るのでは、といったジレンマもありそう。
https://newspicks.com/news/3713740