【Podcast】ゲノム編集で「老化しにくい」人類が誕生する?
NewsPicks編集部
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前回に引き続き、合成生物学をテーマに池田さん、岡さんと一緒にお話しさせて頂きました。
国際的な合意のないまま中国で密かに「臨床研究」が進められ、ゲノム編集ベビーが誕生したことには本当に衝撃を受けました。人の受精卵にゲノム編集を施す基礎研究を最初にしたのも中国の研究者でしたが、そのときも実は同じ遺伝子を改変しています。その段階でもっと議論を深めるべきだったのではないか、とも思います。
どんな技術もデュアルユース性(両義性)があります。人類や地球の未来に大きく貢献しうる技術だからこそ、倫理的な課題やリスクについても積極的に議論し、良くない使い方に歯止めをかけていくことが重要なのではないか。米国での取材やゲノム編集ベビーの取材を経て、そういう思いが強くなっています。「お金持ちも貧乏な人も『死』だけは平等」というのが、古来からの世の真理でした。しかしゲノム改変の技術が進めば進むほど、老いや死ですら平等でなくなる時代が来るかもしれない、と感じてしまいます。
合成生物学……ここで述べられているように、それにはポジティブな面と懸念される面があるのは間違いないでしょう。さて、私たちはその二面性の中からの最良を選択可能な、成熟した社会に生きているでしょうか?
誰かにとっての正義やプラスは、誰かにとっての悪とマイナスになっていくという時代。こうした技術が生まれゆく中で、もっとも必要なのは社会にのあらゆるところに転がる差異に対し、冷静に「対話」できる状況をどれだけ私たちが自らが想像し、そうした状況を選択していけるかなのかな、と感じました。