アップルCEOとトランプ氏、意外な共存関係
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"クック氏は、何かに関与する際にはシンプルな手順を貫いているという。「これについて話す権利がアップルにあるか」「その資格がわれわれにあるか」を自問する”
これ、SNS時代に最重要スキルの一つですよね。
行くべきじゃないとわかっていても発言したいときもあるし、それを止めるものではないけれど、この自問を挟んだか挟んでいないかでは大きな違いが生まれるはず。
注目のコメント
Tim Cookはジョブズとの面接を経て採用されてAppleのオペレーションVPから今の位置に上り詰めた人なわけですが、オペレーション担当はサプライヤー管理、在庫管理、契約などにおけるデータ分析から方針策定実行に至るまでかなり幅広い分野で仕事をすることになる。その中にはサプライヤーとの交渉も勿論含まれるし内外との交渉がオペレーション業務では不可避。当然その中で結果を出していくためには様々な手練手管が必要になる。
とはいえ、実は驚きも少ない。
ティムはジョブズという色んな意味で稀代の経営者の元で結果を出し続けてCEOを継承するというウルトラCを既にこなしており、トランプのように言うことがコロコロ変わる人には多分「慣れてる」んですよね。ジョブズ亡後もひたすらAppleの規模を拡大してきたわけで、政治信条は置いておいても彼がトランプとうまくやり取り出来るのは非常に分かりやすい。
ただ、やっぱりダブルスタンダード的な言い様になるが、EMSによる製造形態について、これはティム が入社以後ひたすらに推し進めてきたファブレスの仕組みであり、過大な在庫リスクや好況不況に左右されない労働力の確保を実現した仕組みなわけで、これを彼が崩すか?というと答えはノー。そして、中国の労働者の賃金について、少ないのはなぜか?ということにはもっと自省的にならないといけないのでは?とも思う。トランプもそこは突っ込めよとも思う。
(以下本文抜粋)
関係者によれば、クック氏はアップルの製造慣行について話し、スマホの生産と自動車の製造との違いを明確に示した。同氏はiPhoneの価値の大半がデザインとエンジニアリングから来ている一方で、それを組み立てている中国人労働者の賃金は少ないと指摘し、そうした仕事が米国の労働者にとって良いことかと訴えた。確かにこれは凄い能力。ジョブズという凄まじく面倒くさそうなボスに鍛えられたんだろうなw
クック氏は、大統領の政策課題に支持と反対の両方の意見を示しながら、大統領の好意を受け続け、その一方で、アップルの従業員や顧客からの反発を回避している。政治が極度に2極化された現在、こうした対応に成功している企業幹部は極めて少数だ。一見、性格および様々な社会の問題に対する考えが相容れないように映るクック氏とトランプ大統領。
実はクック氏はトランプ氏の義理の息子であるクシュナー氏を窓口に同大統領とのパイプを築き、他のIT企業よりもはるかに少ないロビー活動費にもかかわらずワシントンでの影響力を確保した。
その結果、対中関税でアップル製品が対象外となるなど同社を守ってきたクック氏の交渉術を明らかにした力作です。