デジタル課税、売上高で各国に税収配分 OECD新案
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各国売上に応じて税収を分配するOECD案。GAFAのみならずグローバル企業に適用する。21世紀の国際税制となるか。そもそも税収が落ちるかもしれない日本は賛成するのか。
PE課税という化石並みに古くて使い物にならないがゆえに大企業の税のがれを許してきた国際課税ルールを一世紀ぶりにメジャーアップデートするという、ようやくまともな議論に向けて動き出した。
この報道によると、デジタル課税の議論に端を発しているものの全産業が対処とのこと、正しい。
第一にこれはデジタルに限らず、スタバやコカ・コーラなどが使っているダブルアイリッシュダッチサンドウィッチに代表される税のがれへの対応であり、
第二にサーバはA国、閲覧者はB国、広告主はC国といったデジタルならではのビジネス形態への租税対策である。
要するに商売した場所で課税するという当たり前の課税にむけて考え方は正しい。
しかし実務的には相当な困難、混乱が、特に二点目のデジタルあるばすにて、まだまだ議論は迷走するだろうし最初の一歩。ここのところめっきり力を失い決定能力が無くなっているOECDが面目躍如となるか。この案は、フランスが実施したような売上高課税ではない点に注意が必要。無形資産がもたらす利益について、一定以上の利益率の部分を対象に、売上高に応じて課税権を配分する。(各国に徴税権があるため)各国とも同率で課税するか否かは自明ではない。
無形資産がもたらす利益について一定以上の利益率の部分を課税対象とするのは、トランプ税制改革でGILTI(グローバル無形資産軽課税所得)への課税として実行されている。
日本は、そもそも外資企業の日本国内におけるデジタルビジネスに対して、(租税条約等の兼ね合いもあって)うまく法人課税ができていなかった国の側だから、この課税が実現すれば、税収は増える可能性がある。