CLO商品の市場規模、金融危機前夜に匹敵=BIS報告
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米国のCLO(ローン担保証券)がやや加熱気味であり、また低金利融資で資金調達した短期契約のシェアオフィスビジネスも膨れ上がって来ているので景気後退時や金利政策転換時に延命措置で生き延びていたゾンビ企業の連鎖倒産などによりアンワインドするリスクはありまず。
日系金融機関の残高も一部出ています。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50095110R20C19A9MM8000/
https://newspicks.com/news/4242008/統計上、目に見えて拡大しているのがわかるのがCLOなので頻繁にやり玉に挙げられていますが、今回はBISが警告。最近ですと、日銀&金融庁が合同調査を行う、という記事もありました。
日銀と金融庁がCLO投資で合同調査、金融機関の保有把握へ
https://newspicks.com/news/4208391定期的に話題になるCLO。財務制限条項の軽い貸出金を束ねて、リスクの小さいものから区切り直して格付けをつけた金融商品です。今のようにマイナス金利が広がる中で金融機関が利回りを求めて投資をしていますが、その残高は金融危機の時のレベルに匹敵したとのレポートです。
平時であれば個別の貸し出しのデフォルト発生はバラバラですが、経済ショックが起きると連鎖的にデフォルトが起き、仮に格付けがそれまでAAAの商品であってもデフォルトの足音が聞こえてきます。この結果一斉に市場に売りが出る、金融機関の損益やヘッジファンドの資金繰りが痛む、といういつものパターンが起きかねません。
以前と比べて銀行は資本に対して節度のあるポジションを取っているはずだとは思いますが、プロシクリカルな商品なだけに銀行のポートフォリオの中核を担うわけでもないので、どこまでこれと付き合うべきか問われるべきでしょう。