【図解】年金にも退職金にも頼らない。イチから始める長期投資
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「30代からの資産運用」をテーマに取材を頂きました。
20代だと、「資産運用」よりも「キャリアを築くための自己投資」の方が大切です。その後どこかにタイミングで、「自己投資」から「資産運用」へと重心が移るわけですが、多くの方にとっては、その転換点は30代にやって来ます。
自己投資は20代までが投資効果が高く(日本より学歴社会の欧米でも、MBAやPhDは30歳前後までに取得するのが一般的です)、また、30代でキャリアを大きく伸ばすためには、学校などで何かを学ぶよりも、リスクを取ってキャリアに挑戦すべきだからです。
また、30代までに1-2年食べていけるだけの金融資産を築いておくと、経済面で心理的に安定するため、キャリアでは自分の本当に好きなことに挑戦しやすくなります。
ただ、資産運用をスタートする際には、とにかく資産運用を始めさえすれば良いというものでもなく、まずは貯蓄から始めて、その後、少しずつ貯蓄から資産運用に切り替えていけば十分です。というのも、資産運用の基本である「長期・積立・分散」のうち、「長期」は難易度が高いからです。日本の投資信託の平均保有年数は3年しかありません。
資産運用が最初から上手くいく人は少数派です。長く続けることで成功確率を上げるためにも、まずは無理のない範囲で、「長期・積立・分散」でスタートすることが大切です。毎月の積立が将来、どれくらいの資産になるのか、あるいは目標額まで資産を膨らませるにはどれくらいの積み立て額が必要か。簡単に調べられるサイトがたくさんあるので、関心がある人は試してみてください。
金融庁のサイトにもあります
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html
ただ、この手のサイトにあるシミュレーションは、マイナスのリターンを計算できないものが多い印象です。現実の相場は上下に変動し、時に暴落もします。マイナスの複利効果についても、もっと情報提供があってもいいのにと思います。
今回は、これから資産運用を考える人向けに、スタートラインで知りたい情報を整理しました。水曜・木曜日は、具体的に「何に投資するか」を考えます。裏テーマはリスクとの向き合い方です。増やすのも大事ですが、大きく減らさない方法を考える、損失を想定する、といったことを知ることも、実はとても大切なことだと思います。