火星の衛星で採取するサンプルに”火星由来の微生物”が存在する可能性は?
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やー、これは結構難しい問題でして、微生物がいうるとなればミッションとして非常に面白くなるんだけど、記事にある通り汚染や逆汚染を防ぐために必要な様々な対策のためにコストが跳ね上がります。特に逆汚染、確率は非常に低くても最悪ケースは地球の生態系を根絶しうる。だから慎重にやらにゃなりません。
そのような理由で、NASAの火星サンプルリターンの一環になる事が構想されているMars 2020 Rover、ミッションはあくまで「過去の生物の証拠」を探すことに限定され、現在も生物が存在する確率が高い場所は、着陸候補地から除外されました。
で、この「確率100万分の1」という研究ですが、サイコロを振って3が出る確率と異なり、なかなか厳密な評価が難しい。人間、たとえ完全に客観的に仕事をしていても、いくばくかの「願望」が数字に紛れ込むものです。まあ、とはいえフォボス・ダイモスなら心配は少ないでしょうが。
同じようなジレンマは建築でもありますね。土を掘って遺跡が出てきたら、工事を中止して役所に届け、保存しなきゃいけない。んなことしてたら事業プランが狂う。だから、特に掘れば遺跡だらけのローマなんかでは、遺跡が出てきてもしれっと壊して、何もなかったかのように工事を続ける、なんて事がよくあると、どこかで聞きました。
宇宙では現在、全て自己規制。法的拘束力のある規制はありません。法的拘束力のある規制を、国家間で協調して整備する必要があると思います。
宇宙開発と聞くとすぐにテクノロジーの問題と思うかもしれませんが、法整備も非常に重要で、かつ現状に追いついていません。スペースデブリなどまさにそうで、まずは自己軌道離脱を義務ずけるような規制が必要なように思います。微生物による汚染、逆汚染はこれまで考えたことなかったな…でも実際にアポロ計画で行って帰ってきた人たちはこのリスクを回避するために3週間ほど隔離されていたらしい。