【秘話】絶体絶命。キヤノン、米国危機を乗り越えた「魂の叫び」
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「アメリカ進出・後編」のクライマックスは、間違いなく「ラスベガスのディーラー大会」でしょう。
まさしく「魂の叫び」であったと思います。詳しくは、ぜひ本文をご一読ください。
しかしながら、私が最も注目したいのは1974年の人員削減のくだりです。「今後はどんなことがあっても絶対にリストラはしない」という心の誓い。
ここにも、御手洗冨士夫会長兼CEOの「原点」がうかがえるような気がします。
御手洗会長は今どきの経営者としては珍しいくらい「雇用確保」にこだわります。
日本とアメリカの一長一短を咀嚼したハイブリッド経営は、日本にいながらにして身につくものではないと感じたことです。ジェットコースターみたいな市況にぶん回されても耐え抜いたその胆力がお見事です。
そしてAE-1が投入されたタイミングが神がかっていてドラマを見ているよう。当時の熱狂が伝わってくるようです。
AE-1のAEとはAutomatic Exposure,つまり自動露光のことです。
近年のカメラで「オート」と言うとオートフォーカスとか顔認識とかそういったところに話題が行きますが、それ以前に、カメラは自動でとても大事な仕事をしてくれています。それが露光。
もし露光が自動でない場合、別途用意した露光計の指示値を見ながら、絞りとシャッター速度を自分で考えて設定してから撮影しなければなりません。その手間が自動化されると撮影までにかかる時間が劇的に短縮され、それによって新たなシャッターチャンスが得られるのです。
自動露光自体は別にAE-1が初という訳ではないのですが、難易度の高い一眼レフ機で実用的なAEを搭載したこと、さらに、部品点数の大幅な見直しで手に入りやすい価格で提供できたことなどから、人気が出たようです。※
高級品だと思っていたAE搭載一眼レフが俺も使えるぞ!キヤノンすげえええ!と皆が飛びついているその空気、感じてみたかったなあと思いつつ、この記事を読みました。
天井の雨漏りは勘弁ですが(笑)
※なぜかうちの祖父はその時代からずっとNikon党だったようです。剛性と解像度に優れたシステムが好きだったようで。しっかり隔世遺伝してます。
あと特に関係ないですが、ヤシカ・コンタックスいいですよね。コンタックス言いたいだけです。気にしないでください。