【平井卓也】自治体のデジタル化は進むのか
コメント
注目のコメント
少子高齢化・人口減少に直面する地方自治体が行政サービスを持続的に提供するには、デジタル技術のフル活用が不可欠です。
今回は、システム開発者が自治体に対し、自治体間の共同利用を前提としたシステム等を提案し、意見交換を行うことで、業務やシステムの改善を目指す試みである「自治体ピッチ」について、ご紹介します。
私自身、第1回となる自治体ピッチに参加しましたが、会場には約60名の自治体職員等が来場したほか、全国の自治体向けにピッチの様子をライブ配信した結果、約900件のアクセスがありました。参加した自治体からは、「出張しなくても情報収集でき、ありがたい」、「庁内会議室でライブ配信動画を放映し、複数の職員が組織の壁を越えて意見交換を行った」など、前向きな意見が届いています。
是非、自治体職員の皆様やシステム開発者の方を中心に読んでいただきたいと思います。自治体がデジタル化を進める上でもってほしい視点はコスト削減や生産性改善、事業創出などの定量目標。よく「営業と違って○○は定量化しにくい」というような言い訳をする人がいるがそれは仕事を漫然とボヤッとするからそうなる
民間企業に勤めている身としては、例えば住民票の取得などで市役所を訪れると、フィジカル（人や紙）に頼るノンデジタルな取り回しが目立って見えました。そんな印象から、行政と民間との間でデジタル格差が広がっているような気がしていましたが、行政サービスのデジタル化に向けて、各地でピッチを含めた様々な取り組みが行われていること、初めて知りました。
地方へ帰省した際に役場に勤める友人と話すと、ITリテラシーについても格差を感じるし、仕事を頑張っても待遇は変わらないからというマインドも見て取れます。どういったしくみを作って改善を地方全域と共有するか、どうやってサービスを広げていくかだけでなく、人材に対するサポートも並行して進めることが必須と感じています。
