金融庁、地銀の監視強化 経営安定へ改善命令も
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「収益力に問題がある場合」に業務改善命令を出すという金融行政は、世界でも稀です。
「収益」といっても、この環境でトップラインを伸ばすよう指導するのは困難ですし、むしろ不正を誘発しかねませんので、現実的には統合などで経費を圧縮するよう、さらにプレッシャーをかけることになるのでしょう。
しかし、これまでメガバンクや大手地銀か行ってきた統合は、利益的には抜本的な解決にはなっていません。今後、もっと大規模かつ大胆な戦略を立案するような再編があるのかどうかが注目されます。金融庁の公表資料は以下でしょうか。
「利用者を中心とした新時代の金融サービス~金融行政のこれまでの実践と今後の方針~(令和元事務年度)」
https://www.fsa.go.jp/news/r1/190828.pdf
https://www.fsa.go.jp/news/r1/20190828.html
記事にあるような記載もありますが、全体としては、ICT等への対応や他業種との協業など、金融機関に求められる事項(地域金融機関には地域金融機関として求められる事項も)や金融行政方針の整理が行われたものだと感じました。
「金融庁、地銀の監視強化」を主題と読むのは少し無理ありそうではありますが…金融庁の仕事は不正取引を見つけて処分するだけにあらず。
収益力や財務の健全性に問題がある金融機関に業務改善命令を出すことも大事な仕事。地銀の統合に対する独禁法の適用緩和が行われる10年の間に、きっちり結果を出してもらいたい。