医療費の伸び、子どもが75歳以上の4倍に
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切り口を「増加率」から「増加額」に変えると、見え方が変わるかもしれません。
4割増えたとされる子供の医療費の増加額は平均4.6万円にとどまりますが、9%増加したのみと伝えられる65歳以上の医療費は平均8.3万円増加しています。もともと多額の医療費が投入されているので、割合にすると見えにくいですが、額面にすると、結局高齢者医療により多くの医療費を投入していることがわかります。
日本の医療に無駄が多いことは認めなくてはいけませんが、安心して子どもを育てられる未来を守るため、子どもの医療費が伸びることにあまり強い制限をかけてはいけないと思います。過剰な受診も、受診費用の高騰による受診差し控えに比べたら、仕方のないことかもしれません。
今後小児医療に大掛かりに遺伝子治療が導入された時、この医療費の構図は様変わりする可能性がありますが、それもまた必要な投資ではないかとも思います。
では、どこを削るか。私には、その答えが小児医療だとは思えません。一人当たり医療費は増えていますが、同時に少子化も進んでいるので、高齢者医療を無料化したときほどの財政圧迫にはならないと思います。ただ、無駄な医療行為が増えているのも事実なので、何らかの形で抑制することが必要だと思います。
患者の自己負担率と受診率は反比例します。そのため適切な金額設定が必要です。何を適切とするべきか、それは無駄な診療が最も少なく、必要な診療が最も多くなるラインを探すことでしょう。
一方で、医療費をベースに無駄な医療を減らすというのは患者や家族の精神的負担の上に成り立つ方法ですから、酷だとも思います。正しい方法は、国民のヘルスリテラシーの向上です。記事にあるようにインフルエンザにタミフルを使用していたこと自体無駄なのに、その上ゾフルーザで無駄の上乗せが行われました。タミフルの使用の8割は日本であると言われており、日本の無駄が露呈されています。
ヘルスリテラシーとは、正しいヘルスケアの知識を選別できる力ですから、義務教育や大学の選択科目などで学ぶ必要があります。医療を学べるのが医師だけという歪んだシステムの改善が必要です。NewsPicksで医療を学ぶ場を作っていただければ、NewsPicksを通じて医療費の削減にも貢献できると思います。