米デルタ航空 成田から撤退へ 米路線はすべて羽田に
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デルタ航空は、特に合併前のノースウエスト航空は日本に重きを置いた戦略をとっており、黎明期の日本航空が自社で運航を開始するまではノースウエストが運航を受託していたほか、成田空港が完成するとその以遠権をパンナムとともに無制限に保有していたことから東南アジアと北米を結ぶハブ空港として成田を利用してきた過去があります。当時国際線を運航できた日本の航空会社は日本航空だけでしたが、それ以上に成田を戦略的にハブ空港として使ってきました。
しかしながら時代は流れて今やP2Pで直行便も多く飛ぶようになり、経費のかかる大型機よりも中型機や小型機で運航頻度を上げて顧客の利便性を上げ需要の取りこぼしを減らそうと考える時代になっています。また世界の既存大手の航空会社同士で連携しアライアンスを組む時代になっています。スカイチームという自陣に日本の航空会社がいないデルタ航空にしてみれば、何も成田にこだわって孤軍奮闘しなくても、同じアライアンスの大韓航空がいる仁川で改めてハブを組み直したほうが合理的なわけです。
しかしながらデルタ航空としても日本という市場そのものをどうでも良いと思っているわけではなく、あくまで羽田での発着枠を一定数確保できたことから、他の機能を仁川に移管するだけであって日本という市場から完全にいなくなってしまうわけではありません。アメリカの他の大手であるアメリカン航空やユナイテッド航空は日本の既存大手と組めたことから、成田と羽田で引き続きハイブリッドな住み分けを続けることと思われます。
ただし成田の地盤沈下という側面は間違いなくあるわけで、この点について成田空港を運営するNAAには、今後どのように羽田と役割分担をするつもりで、どのような方策を打つべきと考えているのかはそろそろ明らかにしてほしいものです。滞在型の娯楽施設や、宿泊施設の容量アップ、そして深夜帯の鉄道の運行や都心への格安バス路線の拡充も必要となるでしょう。今までの成田のイメージを打ち破る、思い切った作戦が必要になるものと思います。デルタ航空は日本でスカイチームに属する航空会社がないことから顧客囲い込みのために日本の航空会社に乗るだけで500マイルを貰えるというキャンペーンをしています。
スカイマイルでボーナスマイルを獲得
https://ja.delta.com/content/www/en_US/skymiles/how-to-earn-miles/skymiles-offers.html
アトランタ空港はDelta航空のハブ空港であるため、離発着数が多く、世界一。実は世界一は多くの人が思うようなJFKやLAX、SFOではないのです。
ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%84%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BF%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E7%A9%BA%E6%B8%AF
デルタ航空に吸収合併されたNW航空はハブ空港の天候の悪さから高度な技術が必要とされ、「赤い尾翼を追え」(NWの赤い翼がとったルートのマネをすればよい)という言葉も生まれました。
ノースウエスト航空
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A8%E3%82%B9%E3%83%88%E8%88%AA%E7%A9%BA#%E3%80%8C%E8%B5%A4%E3%81%84%E5%B0%BE%E7%BF%BC%E3%82%92%E8%BF%BD%E3%81%88%E3%80%8D
