提供開始された「Apple Card」は、財布のない未来を先取りする
コメント
注目のコメント
Apple Cardがいよいよ登場する。
面白いと思った点を2つ。
・iPhoneだけで決済する場合は物理カードの利用と比べて2倍のキャッシュバックを提供
キャッシュレス推進のために、日本政府はキャッシュバック(ポイント還元)を軸とした取り組みを準備している。また様々なペイメント事業者( メルペイやLINE Payなど)も、陣地取りの戦略としてキャッシュバックのキャンペーンを打ち出している。
アップルも、数ある選択肢の中からキャッシュバックを戦略として採用している。
Appleが、単なる思いつきでキャッシュバックキャンペーンを行うはずはないとすれば、日本政府や国内事業者の「賭け」は結果に結びつく可能性が高い。
言い換えれば、情報が現在のように一気に世界中に行き渡る「society5.0」においては、かつてのTV CMなどイメージ広告より、シンプルなキャッシュバックが、より強力に人の行動に影響を及ぼすようになりつつある。
デジタル化の究極まで進んだ社会において人類は、かつてより合理的に判断して行動するようになる。
・アップルは将来的には運転免許証やパスポートまでiPhoneに格納したデジタルIDに置き換えていきたいと考えている。
個人認証(本人確認)の一元化を進め、マイナンバーを軸として、学生証、健康保険証、お薬手帳、クレジットカード、ポイントカードなど、物理的財布を膨らませる様々なものを電子的に融合させる取り組み(デジタルガバメント)が、国内で準備されている。iOS13からはマイナンバーカードをiPhoneに搭載出来るようになる。
日本を含む各国のデジタルガバメントへの取り組みは、Appleの用意する枠組みを活用することで、より強力に推進出来るのではないか。この分野で、国境を超えたグローバルな官民連携が進む可能性がある。
この2つは、指摘しておきたい。日本人は随分前から財布の無い未来を実現してる。Felica技術をいち早く開発して実用化したのはもう10年以上前。
Appleを有り難がる必要など無いのだが、どうしてこのFelicaを活かして覇権を握ろうとする会社が出てこなかったのだろうか。思わずFeliCaを開発したソニーよ…そして、Suicaに採用したJRよ…と言いたくもなる。
あと、アメリカで言うと今はまさにチップカードが全盛ではないだろうか。カードサービサー側も決済端末側も一気に対応が進んでおり磁気ストライプがかなり減ってきている。スマホでの支払いの場合もあくまでクレジットカード紐付けなんですよね。クレジットカードは数多くの特典があり、米国駐在員の間ではChaseやらがポイント沢山ついたりマイレージ貯められたりで人気だったりもするわけです。どう考えてもApple Cardは後回しになるかなあ。サンフランシスコはシリコンバレーに近いので、Apple Payを使う人が多いように感じますが、実際にアメリカ人は岩田さんがコメントされている通り、カードを使う決済の方が好きです。
これをiphoneにすべてを載せて貰うために、キャッシュバックを倍提供する訳ですが、実際にどこまで響くのか興味があります。
アメリカでは、iphoneユーザーは所得層が中の上以上の人達(新品のiphoneを買う人です)ですから、すべての情報をapple社に渡すことになる、このデジタルWallet戦略に易々とは嵌らないような気がします。
appleカードの中で「いいな~」と思うのは、カード番号をすぐに買えられるこのサービスですね。
↓
Apple Card自体にカード番号は表示されておらず、代わりにアプリ内でカード番号や有効期限を確認できる。
2,3年前から実用化が予想されていましたが、これからはこの機能が世界的には増えていくと思います。
日本にappleカードが入るかどうかですが、Cafisを使うOn-us取引が好きな日本のカード業界で、グローバルスタンダードなクレジットカードの事業モデルの中長期的な優位性を理解して付き合うプリンシパルメンバーがどこになるのか?そちらにはとても関心があります。