楽天・三木谷社長が語る送料無料ライン全店舗3980円以上を行う理由と今後の物流戦略
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小売業というのは「売上が増えても利益が増える」とは限らないのが大前提。では、売上が増えると確実に利益が増えるのは誰か?それは、ECプラットフォームですよね。
「送料無料ラインの統一がなければ、一緒に成長していくことは困難。」という発言があったようですが、楽天の目線の先に“ユーザー”がいるということは間違いなさそうです。また、“一緒に成長”というのは、「出店者は送料の痛みを伴うけど、楽天は物流投資でお返ししますから〜」というメッセージなのかもしれません。
しかし、今回の「送料無料ライン全店統一」により、実質的に崩壊する商品カテゴリがうまれ、退店者が増えると思われます。あくまでも、「メール便・宅配便(160サイズ以下)が対象で、冷蔵・冷凍品などのクール便、家具などの大型宅配便は対象外。」ですが、小型配送でも利益を切り詰めているカテゴリや企業は、商品に送料を上乗せするしかありません。それでも無理というところはあるはずです。
こういったルール変更による影響は、楽天だけではなく、プラットフォーム依存型の代償とも言えます。企業・ブランドは、プラットフォームを利用しながらも、したたかに自力をつけ続けることを忘れてはいけません。楽天市場に出店している立場で言わせてもらうと、送料無料のラインを設定されても、若干の客単価の上昇にはなっても、確実に利益が減ってしまいます。
同じような店舗さんは沢山おられると思いますが、今回の三木谷さんの決定に対して出店者の同意は何パーセント得ているのでしょうか?
これ以上出店者が苦しい状況においやられるばかりなら、楽天市場を辞めなくてはならなくなります。
楽天市場の魅力は沢山の個性的な出店者によってAmazonには出せない売り場の賑やかな雰囲気や、ネットショッピングの楽しさにあると思います。
今一度、送料無料のライン統一が店舗にとってプラスであるか、また楽天市場利用者に本当にメリットがあるかを考えて欲しいと思います。
一楽天市場店長からの意見です。一応言及しておきますと、送料というのは、どんなに少額の取引であっても、原則として店舗側が負担するべきものであって、購入者が負担すべきものではありません。
(あくまで民法上の原則ですが)
【参照】民法第485条
(弁済の費用)
第四百八十五条 弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。ただし、債権者が住所の移転その他の行為によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は、債権者の負担とする。