進む「学会離れ」 “ものづくり”からサービスへ 時代の変化に対応できず
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注目のコメント
学会が時代の変化に追従できていないことが大きな原因です。
要素技術や基盤技術では、お金にならなくなりました。高度成長成長やそれに続く標準品を量産することで商売が成り立っていた時代のモデルが既になりたたなくなっているのに、今だに学会では古い時代のモデルを前提にしています。
これには理由があります。産業モデルが大きく変わる中で、企業で成り立たなくなった分野の専門家が大学に出たいと思い、一方の大学側も産業界のことが分かっている企業出身者を受け入れたいという思惑が一致し、専門家が企業から大学に移動します。しかし、企業から出た専門家の分野は、既に産業界では経済的に成り立たなくなった分野なので、一時代古い時代の専門家が、大学で科研費などの国家プロジェクトの予算を使う構造になります。本来、未来のために使うべき予算が、既に時代遅れになった古い分野に投入されるという構造がここにあるわけです。
このような専門家が方向付けする学会は、企業にとって魅力がなくなり、結果として、企業の学会への参加が急速に低下している構造があります。
これは大きな問題で、構造的な問題なので、誰かのせいにしても仕方がないわけで、構造自体を見ぬき、そして変える必要があります。先ほどピックした記事の解説。研究者数は増えているのに、学会の会員数はなぜ減ったのかや、その影響を探りました。退会者が増えて収入が減る一方、社会的事業の拡大などで、財政的に赤字になる学会もあります。また、会員数減少の要因の一つとしては、技術や研究動向の進展の速さに、従来の学会がそぐわなくなっている可能性も指摘されています。
大手電機メーカー・富士通のある研究者は「会社の事業内容が半導体などの研究開発からサービスへと変わり、学会に所属するメリットがなくなった。サービスの研究開発は特定の顧客向けが多く、学会での発表や論文には向かない」と話す。
少し瑣末な部分へのコメントになるかもしれないが、ここに違和感がある。サービス化が進むことと特定顧客向けになることは本来無関係。デジタルトランスフォーメーションしているサービスはプラットフォーム化されていて、汎用性高いものが多い。単に富士通の問題ではないか。