梅雨明けを予想することはナンセンスか
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梅雨明けの定義は、実はいろいろな側面で考えることができます。
・梅雨前線が北上し、もう特定の地域までは南下しない状態(学問的定義)
・雨続きの天気であったのが、晴れて暑い天気が続くようになる状態(気象庁が用いている定義)
・梅雨入りとは集中豪雨などに注意という意味で、梅雨明けとは猛暑に注意という意味(防災上の意味合い)
今年は、当初7月20日ごろに梅雨明けと言われていました。台風5号が太平洋高気圧の周りを動くことで、高気圧が強まるという予報が出ていたからです。
ところが台風は足早に朝鮮半島へ進んでしまい、高気圧はいまいち強くなりませんでした。
その後梅雨前線はいったん北上したものの、太平洋に寒気を伴った低気圧が居座り、梅雨前線が不明瞭になってしまいました。
ようやく昨日になって朝鮮半島付近で梅雨前線が見え始め、上空の高気圧に覆われ始めたこともあって西日本から梅雨明けとなってきました。
東日本ではまだ前線は不明瞭なエリアにあり、熱帯低気圧が前線を押し上げるように動くのか、それとも前線と一体化してふるまうのか、微妙な状態にあります。熱帯低気圧の動きにケリがつき、その後の前線の振る舞いがなんとなく見えてくれば梅雨明けとしてよいかと思います。それが28日か29日かはわかりませんが、30日には間違いなく梅雨は明けているものとみています。天気予報のコーナーが、どのような思考回路のもとに作られているかを書きました。メディアリテラシー、情報を受け取る側にもスキルが要求される昨今、皆さんの「気象リテラシー」も高まっていけば、防災に繋がると思っています(今回は防災の話ではないですが)
身近な天気予報。だけどどんな感じの思考が裏にあるのか知らなかった中でとても興味深かった。千種さん、ありがとうございます!
基本的に未来は分からないものだと思っている。それは天気も、企業や産業の未来も、もちろん人生も。だけど、歴史を学んだり、特性を学んだり、多少なりとも未来の幅や変数を絞り込めるものもある。
そして、それでも限界があるなかで、千種さんが書かれているように言わないという考え方もある。だけど、それでも最善を尽くして変数を絞ったり、根拠をもってより確からしいことを伝えていくことはとても重要だと思う。
暑くなってきましたが、皆様体調壊しませぬように!