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百恵さん新著、印税は被災地に寄付 引退後の暮らしも紹介

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  • 毎日新聞社 記者

    スクープした百恵さんの39年ぶりの著作の続報です。とても温かくて、そしてすごく誠実な一冊。これはキルト作品集であり、日記でもある。百恵さんの引退後に思いを馳せるとともに、キルトっていいなって思いました。まったく裁縫のセンスはないので、自分がやろうとはまだ思わないけど、自分の母親の縫い物とかに思いを馳せたりしました。

    私は百恵さんのお子さんと同じ世代なのでアイドル時代をまったく知らず、書くならばと「蒼い時」とファイナルコンサートのブルーレイを買いました。蒼い時はさわったら火傷しそうなまじめさでしたが、時間の花束はとても温かなまじめさです。

    実は寄付の話も先週の段階で知って、記事化を出版社側に打診しました。ただ、百恵さんご本人の意向は、出版社を通じての話ですが、「発売前の売名行為のような受け取られ方をしたくない」とのこと。とはいえ本に書かれている内容でもあるので書店に並ぶタイミングで出しました。

    引退から40年近く経って、まじめさというかつつましい幸せを望む姿勢はそのままなのでしょう。ただあの張り詰めた切実なまじめさよりも、優しいまじめさになった印象です。最近も相変わらず隠し撮りをされたりで、出版の話を最初に書いた私としても申し訳なさもあります。

    40年間、そうしたご苦労は物凄くあったと思いますし、本は出したとはいえ、読む限り、これからも表舞台に出ることはないでしょう。個人的には出ようが出まいが、とにかく百恵さんの自由に生きてほしい。


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