イラン イギリスのタンカーを拿捕
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事態は悪化する一方。イランは益々強硬になっていく、米国も黙っていないだろう。これで、ホルムズ海峡の通過に今まで以上に難をきたすようになる、最悪の場合、1970年代の石油ショックのような悪夢もあり得ると覚悟した方がいいだろう。
注目のコメント
すでに2隻のタンカーがイラン革命防衛隊によって拿捕されています。いずれも7月19日金曜日のことです。
・1隻目は、英国船籍で、英国のStena Bulk社が所有するStena Impero号。今も、革命防衛隊に拘留されたままです。
・2隻目は、リベリア船籍で、英国のNorbulk社が所有するMesdar号。こちらは、武装した革命防衛隊が乗船してきたものの、その後釈放されて、航行を再開しています。
イラン革命防衛隊は、「国際的な航行規則に従っていなかったため」と主張していますが、明らかに英国企業が保有するタンカーが標的にされています。2週間前にジブラルタル海峡で英国政府がイランのタンカーを(シリアへの禁輸措置に違反しているとして)拘束したことへの報復でしょう。
イランとしては、ジブラルタル海峡で拘束されたイランのタンカーを釈放させるための取引材料が欲しいのでしょう。しかし、こういうやり方は、米国や英国が許容するものではありません。英国政府は、イランを激しく非難するとともに、拿捕を続けた場合に起こる「結果」について警告を出しました。イランは7月4日にイギリスがジブラルタル沖でイランのタンカーを拿捕して以来、報復すると主張。英・イランは交渉をしていましたが、英国は最近3隻目の軍艦と補給艦をペルシャ湾近海に追加派遣すると発表。昨日、英領ジブラルタル当局はイラン・タンカーの拘束をさらに30日間延長すると発表した直後にイラン革命防衛隊がイギリスのタンカーを拿捕した、という流れです。
イギリスがイランのタンカーを拿捕するなら報復する、その言葉通りの行動であり、軍隊を送って脅しても屈しないということを示したのかもしれません。
「軍艦を送ってもわれわれを抑止できない、それでも軍艦を送りますか、衝突のリスクが上がるだけだぞ」ということをイランは行動で示しているようにも思えます。ペルシャ湾の緊張は高まる一方です。事態は刻一刻と悪化している。米国、イランともに、引くに引けない状況か。「目には目を」の応酬がさらにエスカレートしなければいいが…。現時点で問題収束への道筋が全く見えない。経済面ではやはり原油相場への影響を懸念