【対談】大学発ベンチャーを「ブースト」させる方法
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大学発ベンチャーは、ペプチドリームさん以外にも、サイバーダイン、サンバイオ、ユーグレナ、PKSHA Technologyなど、ユニコーンも誕生しています。
しかしながら、一般的なVCがなかなか大学発ベンチャーへ支援しづらい理由は3つぐらいあり、
1. (ニーズではなく)シーズからスタートするので、かかる資金の割には狙っている市場規模が十分でない場合がある
2. IT系サービスと比較し、事業化までに時間・費用を要するので、ファンド償還期限(通常10年)に間に合わない/IRRが上がりにくい
3. 技術の目利きやサポートできるキャピタリストがいない
昨今では、政府の後押しもあり、大学が出資設立するVCや、リアルテックファンド、Beyond next venturesなど、こういった領域へ積極的に投資できるVCも増えてきています。
是非日本の大学がもつ素晴らしい研究の事業化が進むことを願っています窪田会長も山本社長も現状に対する厳しい認識からか、国内の大学発ベンチャーの現状に関してはかなり批判的でした。
それでも、ペプチドリームの成功は大きかったようで、研究成果をもとにしたビジネスの成功はかつてと違い大学内部での「妬み」の対象でなくなってきているそうです。
日本の大学から次なるGoogleやFacebookが誕生することを期待したいと思います。問題の所在として、産学連携の噛み合わなさ、ということとは別に、大学内部での人文社会諸学と理工系諸学の連携の不在、があるのではないかと思います。
理工系諸学は、社会のニーズや経済的需要を探し出す学問ではありません。それは仕方のないことです。社会のニーズ、経済的動向を俯瞰して整理する、あるいは新たなニーズをつくりだすのは人文社会学の持つ能力です(全ての研究者にそういうことができるとはいえませんが)。
人文社会諸学か社会のニーズを見つけ出してきて、理工系諸学はそのニーズに見合った研究開発をしろ、ということではなく、人文社会諸学も理工系諸学の研究をよく理解し、社会のニーズとマッチさせたり新たなマーケットをつくりだせるようなプランを示して見せる、そこに企業も参画する、といったあり方が望ましいのではないかと思います。