中国「本気のIT化」を嘲笑う日本人の危機的状況
コメント
選択しているユーザー
注目のコメント
まさに記事の通りで、一年ほど前に中国の先進ITツアーを会社で企画し、小売り企業の方々といろいろ回りましたが、一番の学びは先進的なITというよりは「トライアル&エラー」の回転スピードとそれを許容する社会。華々しく登場した無人コンビニに行けば朝からシステムダウンで閉店してたり、ピックアップした品物を間違えたり、異様にサポート人員を配置してたり、見る人によっては「口だけで大したことない」と一笑に付すんだろうな、とも思いましたが、同行したメンバーは一様に「この段階からどんどん市場投入できるのがすごい。日本なら絶対に無理」という反応でした。
ただ、正しい問題意識を持ったとしても一方で悩ましいのは、ユニコーンの議論も決済の議論もそうですが中国とは前提条件が違いすぎて、じゃあ自分達は何をすべきか、というところに直結しにくいのも事実。それぞれが出来得る最大のチャレンジを続けていくしかない、ということなんですよね現在の米中貿易戦争に組み込まれるかたちになりましたが、かねてからのテクノロジーの覇権争いこそ、米国が中国をどのように評価しているかをよく表していると思っています。
例えば、画像解析やその撮影周り、具体的にはドローンやそこに搭載する画像を安定させるためのスタビライザーの技術は、もはや米国が匙を投げるほど、中国企業の技術力が勝っています。もはや、ただ安いだけではなく、良いものが驚くべき安さで世界中に売り出されているのです。
米中貿易問題に関する米国の誤算は、5G技術における知的財産の多さと、自国民を含む中華圏の人口の多さだ、と以前のコメントで指摘しました。人口の多さは、技術が圧倒的なスピードで生まれてテストされ、淘汰されるその新陳代謝につながっていますと思います。
日本企業がAppleになれない理由の一つとして、製品のプロトタイプの少なさが指摘されますが、中国は国全体でプロトタイピングが行われているようなイメージを持っています。日本はITに関しては、米国に負けた理由が繰り返され、中国にも負けているのではないでしょうか・中国出張した時に、片田舎の街でもおばあちゃんが全力でスマホかざしてQRコードで買い物し、屋台のおじいちゃんが油まみれの手で僕のスマホを握って決済スキャンをしていたのを見て、
「日本はもう勝てないなー」
と思いました。日常の中にテクノロジーやシェアの概念が溶け込んでいるので、更なる利便性を求めて次のイノベーションも出てくるサイクルがちゃんと回っています。
もちろん客の扱いは雑ですが(笑)、マニュアル対応じゃないので場面で最適な手段を講じてくれて、言葉遣いが丁寧だけど規則を外すと機能停止する日本人よりも接しやすいなと思います。
日本では、大多数の有権者(=老人)がスマホを持つことさえ拒んでいて、彼らを取り残していく事が御法度のように扱われています。
こうなると、中国に追い付かれたどころか2周くらい遅れている気がしますが、御年配の方に話を聞くと「でも中国って〇〇だし、やっぱり日本が優れている」という話に収束してしまう事がほとんどで、そこに足並みを揃える風潮って一体なんなのだろうと思います。
よく高度経済成長の武勇伝を聞きますが、その時代の老人は必死になって新しい技術に適応していたはずで、国全体が底から興隆しました。
一方、その時に若者であった今の御年配層は、誤解を恐れずに言うと"最も自分に適した環境だけを選択してずっとサボっている"ということになります。