かかりつけ医を定額制に 過剰な診療抑制 厚労省検討
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うぉぉおお‼︎医療のサブスクリプションですか!
メリ・デメはあると思いますが、医療業界でサブスクが進めば、腰が重かった他業種でも推進されていきそうですね!
全てサブスクが良いとも、別に思わないですが、こうした動きで産業が活性化されるのは素敵だし歓迎します(^^)
ゲームチェンジャーとしての役割に期待です。
注目のコメント
医師会は反対しているようですが、非常に良い取り組みだと思います。
現在は、患者数、検査の数、処方の数が全て加算されて診療報酬となるため、患者が不健康で、医師の能力が低い(検査や処方が多いということは無駄な医療が多い)方が収入につながる仕組みになっています。
かかりつけ医制度がどの程度のものに落ち着くのかによりますが、現在の仕組みとは全く逆の仕組みになると日本の医療システムは健全化されます。
診療所、病院に受診する患者が減り、検査が減り、処方がなくなると収益が増えるシステムを構築しなければなりません。そうなると、風邪やインフルエンザで病院受診する事の無駄をなくすために周囲の住民のヘルスリテラシーの向上に力を注ぐことになります。また、予防接種は最も効果の高い予防法の一つであるため、予防接種をとても推奨することになるでしょう。
かかりつけ医制度があれば、かかりつけ医数に応じて国が報酬を与えれば良いのです。患者がかかりつけ医を変更すればその診療所は収益を上げられなくなるため、サービスの向上も欠かせなくなります。
医師は基本的に善人が多く、お金ではなく患者の健康に力を注ぎますが、経営が入ってくるとそうも言っていられません。経営視点でも能力の高い医師が洗練された医療をすると収益につながる仕組みづくりを進める必要があります。制度改革はよいですが、全体像を俯瞰できているでしょうか?
かかりつけ医が任意で定額制になれば、「狙い通り」それを選択した患者への診療は抑制されるでしょう。一方で、月2回以上の診察依頼を快く受け入れられないといった不適切な抑制が起こり、かえって重大な病気を見落とされることへの懸念も生まれます。それでは、結果として医療費を増大させることにつながってしまうかもしれません。そのセーフティーネットは準備されているでしょうか?
また、それを選択しない患者へはより過剰な医療が行われることにも懸念があります。
「かかりつけ医」への誘導にも懸念すべきことがあります。そもそも現状の日本では、「かかりつけ医」としての機能および教育が標準化されていません。現実として、診療科の標榜は自由で、あなたのかかりつけ医は多くの場合、特定の臓器を診るトレーニングだけを受けてきた医師です。そして、それ以外の病気の知識は残念ながら医学生や研修医の時代から停止してしまっていることもまれではありません。「かかりつけ医」の育成は十分進んでいるでしょうか?
また、現状において、予防医療の重要なパートは保険診療外で公的機関主導であり、結果として医師はそれについて十分な知識もなければ、適切な対応もできているとは言い難いという現状があります。このため(というと言い過ぎかもしれませんが)、予防医療に関しては日本独自のエビデンスも全くといっていいほど育っていません。予防医療が医療機関から分断された我が国で他の先進国と同様に「かかりつけ医」を持たせることは、かえって歪みを生じさせないでしょうか?
ここで言いたいのは、「かかりつけ医」制度自体への批判ではありません。そのような誘導を行うならば、それ相応の体制、教育を同時に準備しなければ、かえって医療の質は低下し、医療費は増大してしまうかもしれません。日本では、まだそれになじまない医師の育成が現在進行形で行われているということもまた、認識しておく必要があります。過剰診療の抑制は必要でしょう。
とりあえず診療所や病院に相談して、要不要関係なく薬をもらったり、牽引などの処置をしてもらうことをすべからく是とする患者側の気持ち
診療報酬を得るために一度薬を飲み始めたら再評価せずに胃腸薬や睡眠剤を一生出し続けて患者数を増やすことが収益につながる医療機関側の立場
極端な表現かもしれませんが、基本的に過剰な方向にしかベクトルは向かわないので、どこかで線を引くしかありません。
もうちょっと具体的に見ないとなんとも言えませんが、開業医の団体である医師会は反対し続けるでしょうから、その中で政治家側がどう動くのかは気になるところです。
ところで、かかりつけ医とは
「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要なときには専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる 地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師。」
とされています。実際的にどのレベルを求めるのか、理想を言っても仕方ないのかもしれませんが、まずはこの整備が必要なのでは?という気もします。
実際問題、何でも相談できなくて相談を受けることがありますし、「えっ!?」と思うことも多いので(おそらく私は立場上かかりつけ医になりませんし、開業しても上記の定義を満たすだけの医師に私自身も不足だとは思いますが)、かかりつけ医の診療レベルを確保する必要があります。
現状では、そもそもどれだけ知識や技術があろうと、また適当に診ても真剣に診ても何も報酬が変わったりしません。医師や医院も淘汰されるシステムになったとしたら、本当に診療の質自体も改善していくのであれば、医療界にとっても必要な「痛み」なのかもしれません。