「医療用VR」登場 美しい映像で痛み・不安を軽減 ベンチャーと順天堂大が開発
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新規性が高いとは言いにくいですが、医療現場におけるVRの現実的で比較的簡単な活用法といったところでしょうか。
ただし、急病で苦しむ入院患者さんが対象となると、このような取り組みでも、予期しない「副作用」をもたらすことも考えられないわけではないですから、まずはあくまで臨床試験の枠組みできちっとデータを蓄積し、それから拡大を考えられるのが良いと思います。
例えば、痛みに苦しむ患者さんなら、仮想現実の中に身を置いても、現実の痛みが辛すぎて、気を紛らわすどころか、余計に気が滅入るなんていうケースもあり得ます。どのような患者さんに最も有効なのか、そんな模索もこれから必要となるでしょう。
その他にも、それを導入するコストに見合ったベネフィットが得られるか、そのような側面も課題となるかもしれません。
課題もありますが、VRはこれから医療現場で活躍の場が増えていくものと思います。順天堂の取り組みですね!
VRを使った疼痛緩和や恐怖の緩和は以前より話がありましたが、ようやく実現に向けて動き始めました。
VRを使ったことがある人はわかると思いますが、5感のうち視覚、聴覚の2つをコントロールされるだけで、かなりの臨場感が得られます。
自然への曝露によるリラクゼーション効果は以前より評価されており、疑似体験によりどの程度の効果が得られるのかとても楽しみです。医療と言えば採血やレントゲンと言った無機質なイメージがありますが、病院にいながら自然を疑似体験して、疼痛とリラクゼーションを相殺するという面白い取り組みですね。
我々総合診療科も、人工知能を問診と診断に用いる取り組みを進めており、今後の順天堂の取り組みにご注目ください!以前から鎮痛薬の量を減らせるという話はありましたが、コメントにもある通りVR酔いなど薬でなくとも副作用の可能性は考えておかなければいけません。
また、鎮痛薬を十分量使うという従来の治療で特に副作用なく経過される方も多いので、実際にどういうベネフィットがあるのかは冷静に判断されるべきでしょう。
そのアウトカム評価において、痛みは主観的なものなので、アンケート形式で痛みが和らいだかどうかを聞くというのは1つですが、基本的には医療的な介入が目に見えるものであればそれをポジティブに捉える方が多いので、実はその評価は簡単ではありません。
こういった取り組み自体には個人的には賛成です。
痛みを緩和するための没入感のいる視覚コンテンツ
ICU患者の家族へのPTSD対策として、逆に現実感の強過ぎない集中治療の様子を見せる従来のモニターとビデオコンテンツ
など
色んなツールが増えてくることに期待しています。ただ、流行りに乗るのではなく、キチンと有効性や安全性を評価して、かつ、自身の担当患者に適応できるのかどうかという当たり前の吟味はこれからも必要です。
変化への順応が遅過ぎる医療界ですが、それでも少しずつテクノロジーが入ってくることに期待しています。