【ドキュメント】日本電産、「EV界のインテル」を目指す
NewsPicks編集部
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永守さんの講演は聞くだけで体が震えるほどの刺激を受けます。一番印象的な指摘は、組織が大きくなって有名大学出身者が入ってくると「できない理由をうまく説明する人間が出世するようになる」というものでした。創業時は有名大学出身者はいませんでしたが、みんなで手をつないで「できる、できる、絶対できる」と声を上げたといいます。「できない理由はいらない。できる、やってやるという意志がすべて」
ここの部分を引用します。
「EVの時代が絶対やってくる」。
永守がこう予見し、車載事業に参入したのは、20年以上前の1995年のこと。当時でいうと、「殿ご乱心」とも言われた不可解な判断だったが、その後、18年間赤字を垂れ流し、失敗を重ねながらも、着実に天下への道を進んできた‥。日本電産の覚悟が見えます。
もはや、部品やパーツを提供する単なる部品メーカーではなく、クルマのコアを握りに行く狙いですべての戦略が組まれているのだな、と痛感しました。モビリティ時代の大転換の渦を勝ち抜いていけるのか、岡記者が粘り強い取材でドキュメントに仕立てあげています。
もちろん、今の時点では、この野望も「ホラ吹き」と批判することはできるでしょうが、その成否は意外に遠くない未来には見えているのかもしれません。電気自動車というとバッテリーがよく話題にのぼりますが、もうひとつ重要な役割を果たすのが「モーター」。多くのプレーヤーがしのぎを削る中、自動車界では「新参者」の電産の戦いを追いました。
「実績や系列を重視する業界だから難しい」という指摘もよく聞きますが、電産は創業当時からそうした状況下で打開策を練ってきた経緯があります。今後どう戦っていくのか、引き続き追っていきたいです。