この連載について
2019年も決算発表の集中期間が終わった。企業決算の経済ニュースを読んで、独特な専門用語にとまどったことはないだろうか。決算書を読むには、会計や簿記などファイナンスの知識が必要だが、実はそこまで難しいものではない。ファイナンスの知識が少しでもあれば、決算書や経済ニュースはさらに深く理解できるようになる。さぁ、今年こそ「ファイナンス脳」を鍛えよう。
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Amazon is a leading online retailer and one of the highest-grossing e-commerce aggregators, with $386 billion in net sales and approximately $578 billion in estimated physical/digital online gross merchandise volume in 2021.
時価総額
265 兆円
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アパレル専門店「ファッションセンターしまむら」を運営。若者向けやベビー・子供向けなど複数事業も保有。独自の仕組みであるローコストオペレーションを確立。
業種
カジュアル衣料専門店
時価総額
6,421 億円
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「ユニクロ」や「ジーユー」などの、SPA型低価格衣料専門店を展開。特に中核事業であるユニクロは中国・アジア地域を中心に出店を加速。世界でも上位の売上高を誇る。
業種
カジュアル衣料専門店
時価総額
14.9 兆円
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Inditex is a multibrand fashion conglomerate, founded in 1985.
業種
カジュアル衣料専門店
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CCCは仕入れ代金の支払いを伸ばせば良くなる。そりゃそうなんですが、それじゃあ単なる下請けイジメで芸がありません。何よりサステイナブルではないでしょう。
しまむらはCCCこそプラスではありますが、買掛金の回転期間が実に短く、納入業者さんにあっという間に支払ってあげているとわかります。
そうなんです。これは有名ですが、しまむらは業者さんにやさしいんです。ずっと気持ちよく良い仕事を続けてもらうためにすぐに代金を払ってあげるとこで資金繰りの心配のないようリラックスさせてあげられるんですね。
しまむらは業者さんを大切にしているとってもイイ会社!と思えば、俺も私もしまらーになっちゃおうかな♪なんて気持ちも芽生えてきちゃうというものです。
CCCに限らず財務分析をすると、こんなふうに会社や経営者の哲学まで感じ取ることができる、個性やキャラクターまでわかるので、私は財務分析のことを「キャラ分析」と呼んでいます。
このファイナンス脳の連載シリーズで多くの方にキャラ分析の魅力を感じていただけるとうれしいです。
土曜日の早朝バイク練の途中、ゼーゼーバーハーしながら登った標高690mの和田峠よりコメント致しました。それでは、みなさん、ごきげんよう〜♪
【在庫回転日数とプロパー率】
CCC自体は記事でタップリ解説されているので、ビジネスに紐づけて。
在庫回転日数の長さは、各社の生産~販売までのサイクルや商習慣によって異なる。アパレルは季節性もあればトレンドもある。各社のビジネスサイクルが前年とそんなに変わらないことを前提とすると、在庫回転日数が伸びていれば、トレンドのピークで売れていない商品が多いことをしあする。だから値引きをして正価で売れない(プロパー率の低下)が起こっている・起こりやすいともいえる。
Inditexは、記事に開設もあるが現場→本社への連絡をして、トレンドに応じて生産を変えている。記事に触れられていないキーポイントは、船便の10倍かかる空輸(キロあたり数百円だと思う)を使っていること。そこにコストをかけてでも、できる限りプロパーで売る、売り切るということをやっている。
【CCC改善のメリット】
下記でもコメントしたが、商売をするために大きいBSが必要ということは、成長をするためには先立つ資金が必要だということ。
CCCが改善している=事業に必要な実質BSが小さくなって、より効率的に経営されているということ。加えてこれまで運転資金として持っていたキャッシュのうち、今は余剰となっているものが増える。なのでその余剰資金を使って効率的になった既存事業に再投資をすると、以前よりも成長率を継続的に上げられる可能性がある。
https://newspicks.com/news/3932310
【CCCの落とし穴】
CCCがマイナスということは、事業の拡大期には現金が先に増えるということ。特に小売は、顧客からは現金払い(売掛金がほとんどない)、仕入れ先には後払い(買掛金が多い)ということで、結構CCCマイナスがある。新店舗出店をすると、店舗を作るコストは発生するが、サイトの負担は少ない。
ただ、逆に業態・ブランドとして旬を過ぎたときが地獄。顧客からの売上は減っているうえに、店舗を閉じるとキャッシュインがなくなるなかで、取引先への最後の支払いは残っている。そしてこういう場合は大体在庫も毀損しているし、閉店処理などの費用もかかる。
「CCCがマイナス」というのは、本記事にある通り、先に顧客から販売代金を受け取り、その後で、納入業者に代金を支払っている状態です。この場合には、事業が拡大するほど、運転資金が増えていきます。
主幹事の投資銀行の幹部のコメントが実際にあったとすると、その真意は「アマゾンは事業拡大について運転資金が増えていくので、上場で資金調達をする必要がないのではないか」という意味です。
アマゾンのすごいところは、「CCCがマイナス」で資金調達の必要がないのに、敢えて上場して追加の資金調達を行い、それを新規事業や国際展開につぎ込んだことにあります。
このような積極的な事業投資によって、アマゾンは倒産の危機に瀕したこともありますが、結果的には、圧倒的に競争力の高い事業構築に成功しました。
ファイナンスを知り尽くしたジェフ・ベゾスの真骨頂と言える戦略です。
これからCCCという言葉だけが先行して、下請けいじめみたいな安易なCCC改革をする企業もあるかもしれません。それを見分けたりする意味でも、どういう構造でできているのか知っておくのは大事だなと思います。
商品が現金化されるまでの日数は、買い掛け金の支払いを伸ばせば、マイナスになる。でも支払先いじめに見られかねません。
昨今は、仕入先への支払いのスピード化が進んでいます。なので在庫の回転期間をいかに短くするかがポイントとなります。
売掛金の回転期間を短くするには、キャッシュレス決済で、カード会社からの立替払いを翌日にすればいい。現在毎週1回とか、1カ月に2回とかが大半ですが、翌営業日というのが世界の潮流です。
Amazonと一緒で、加盟店の商品支払いの代行を行なっているので、自分の売上でないお金が一時的に本部に全て集まります。しかも、売上と代金収納を合わせた全てが毎日。仕組みとして、キャッシュが毎日毎日、絶え間なく入ってくる。当然、取引先への支払いはもっと先のはずです。
チェーンによっては、受取利息の方が支払利息よりも大きいとこもあったと思います。この記事では、コンビニは紹介されていませんが、日本のコンビニはビジネスモデルとして本当に良くできていると思うんですよね。
とりあえず、あとで自分で計算してみますか。間違っていたらごめんなさい。
アマゾンのCCCがマイナスなのは有名ですが、ZARAもだとは知りませんでした。買掛金の支払い期間が長いスペインの商習慣が一因とのこと。また、海外のネット専業アパレルにもCCCがマイナスの企業が出てきているとのこと。
CCCがマイナスのすごいところは、PL上の売上が立つ ニアリーイコール 資金調達となる点。売上が成長し続ける限りは売れば売るほどキャッシュが入ってくるので、外から調達しなくても投資できてしまいます。アマゾンはこの構造を作り出しているのがすごいとの認識です。
特筆すべきことで、アパレル業界に進出するためには
ZARAのように如何に鮮度を保つのか、
あるいはアパレル業界の考え方とは少し相反しますが、
マーケティングでは王道の
「客が以前から知らずに求めていたもの」を
如何に突けるか
いずれもマーケティング、市場分析が非常にウェイトが
高まっていくことを指します。嗜好の多様化を踏まえると
規模的に成長し、スケールメリットを生かすという時代で
なくなることも合わせて考えると、アパレルが安定した
成長をするためにはブランディングはより大まかなものを志向し
マーケティングはより細かくなる時代が来そうです。
買ったけども使われなくなる分も含めると、いくらくらいか想像もつきません。
その上、SuicaやPASMOで人件費を削減できているのですから、もっと還元をすべきだと思います。
一時期、ラインペイカードが5%の高還元を行いました。
あれも、前払いだからこそできたものです。