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【ルポ】7年でGDP62%減。破綻国家ベネズエラに生きる人々

NewsPicks編集部
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  • 暦オタ・ガジェオタ・ミリオタ・時々謎のPro Picer

    ベネズエラて何が起こったのかは、我々日本人はもう少し知っておくべきだろうと思います。
    彼の国を滅ぼしたのは、ポプリスモと呼ばれる大衆迎合(ポピュリズム)の末に選んだボリバル主義なる社会主義体制の結果なのです。

    チャベス前大統領は貧富の格差の拡大を背景に、石油資源を海外資本を追い出して国有化し、其れを原資として海外から食料を買い付け、貧困層に安く供給するなど、バラマキとも言えるほどの貧困層救済策をとりました。
    これがボリバル主義です。

    外国や富裕層の富を取り上げ、其れを貧しい民衆に還付するという政策は多くの国民を熱狂させ、チャベス政権は、一時圧倒的な貧困層からの支持を得て、独裁体制を築き上げたのです。

    しかし、安い海外産の食糧輸入が急増したことで、国内の農業は壊滅する一方、輸入食糧価格が高騰したことで国内供給価格との逆ザヤが広がり、外貨の流出に歯止めがかけられなくなります。

    ここで命綱とも言える原油価格が暴落した結果、質の悪いベネズエラ原油は真っ先に買い手を失い、食糧を輸入する為の外貨がなくなってしまったのです。

    しかもベネズエラは、アメリカの持っていた石油利権を強制的に国有化したことでアメリカによる制裁を受けており、長らく石油採掘施設や精油所のメンテナンスが行われていませんでした。
    石油設備について無知で、その投資もしてこなかったベネズエラ政府はなすすべも無く生産量は激減。
    にも関わらず、中国からの膨大な借款が石油を対価としていた為、原油価格の暴落とは逆に借款返済の為に必要な石油量が激増しました。
    こうして世界一の石油資源がありながら、ガソリンさえ事欠くという状態になったのです。

    一方、外国や富裕層から取り上げた生産設備や利権は軍や与党の有力者が独占し、彼らの持つ強力な軍事力と経済力を背景に、苦しむ国民の傍ら、その体制は非常に強固なものとなり、いまに至っているのです。

    実は南米の政治を語るとき、ポプリスモによるバラマキで繁栄した国家が破綻するというのはお約束の様なもので、ベネズエラだけが特別というわけではありません。

    逆に言えば、同じことはどの国でも起こり得るといえます。
    それはある種のバラマキを繰り返す日本とて例外ではありません。
    その意味で、決してベネズエラの出来事は、決して他人事ではないと思うのです。


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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    戦争や自然災害以外の原因で、近代社会が崩壊するということも起きます。政治の失敗という人災によるもので、文化大革命の頃の中国、北朝鮮、ポル・ポト時代のカンボジア、ジンバブエなどがこれにあたります。それは、信用が失われて貨幣が価値を失い、人々の間で交換が連鎖できなくなった社会です。
     資源が無いわけではなく、技術が無いわけでもなく、信用を創造できなくなることで、近代国家は機能しなくなります。それは近代国家が存在しない方がまだましであった状況であり、近代国家が存在したうえで機能しなくなることにより、凄惨な状況がもたらされます。
     ベネズエラで起きたことは、必ずしも特別な例ではなく、ソ連の末期や北朝鮮などどよく似ています。社会主義と称される国営企業による産業の独占が、一部特権層の利権独占の手段となったことで起きたことです。ベネズエラの場合、石油だけではなく、小麦粉をはじめとする生活必需品、麻薬までもが政治家、軍、警察などの特権層によって流通を独占され、利権の手段と化しました。ソ連や北朝鮮で起きたように、上から下まで数字を改竄し、中抜きし、社会に物資が行き渡らなくても気にもしないようになりました。技術を持っていてもそれを提供する意欲を失い、とにかく外国に逃れたい人々が増えました。この利権独占体制がある限りは、立て直せません。


  • 株式会社農天気 代表取締役農夫

    1996年と1999年ベネズエラに行きました。どちらも奥アマゾンのギアナ高地が目的でしたが、まだベネズエラが南米のなかで豊かな国とされていた頃です。
    ヤノマミといういわゆる原住民の村に2週間ほど滞在しました。ガソリンやパンツぐらいは文明化したものを使っていましたが、あとは呪術と狩猟採集で暮らしている人々です。
    彼らは国家の外に生きていて定住せず、しかし、おそらく平均寿命が短く、乳幼児死亡率も高いでしょう。
    決して羨ましいと思えるような暮らしではありませんでしたが、少なくとも彼らは自身でその生き方を選択し、人類史のなかで文明や国家に頼る事を拒んで数千年、数万年の持続性のなかで生きています。
    この国家の混乱期にもさして変わらぬ暮らしをしているのだろうか?と思いを馳せます。
    国家はときに破綻する。自分たちでなんとかするしかない時が来たときに、生き残れる力を私たち個人としてもある程度は蓄えておく必要があると私は思います。
    海外を飛び回る仕事から農業に転職したのはそういう意味もあって、
    ベネズエラのニュースに触れるたびに、やはり子供たちに火の扱い方や、食糧の作り方、生き物との付き合い方、金銭の授受に頼らない関係性の構築などなど日常的に伝えていく仕事は続けなければならないなと思います。


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