地銀がこの10年にやっておくべきだった「2つ」のこと
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注目のコメント
衰退していく日本、特に地方ではビジネスにならないから海外だ!・・とやった結果の失敗談はもう要らないです。
地銀が本当に地域の衰退を憂うなら、やるべき事は1つだったハズです。
それは「政府は財政出動を増やし、地方にこそ経済成長を率先して誘導すべきだ」と、地元の政治家に勇気を持って【ご説明】に回る事です。
そもそも現在の地銀の没落は、単に失政によるものです。
金貸しと言う本業を外して、謎の新ビジネスを展開したり、地域のためではなく海外に打って出たり、金貸しと言うビジネスモデルが誤っているのではないか?古いのではないか?と嘆いたりするのは異なります。
失政を続ける政府を糺し、正しい政策が実施できるよう、地元の政治家に呼びかけるのもまた銀行の仕事ではないでしょうか。
なぜなら、そのような活動が地域の経済を救うからです。
銀行家であれば「銀行は、市中からお金を集めて、そのお金を貸し出している」と言うのはウソだと知っていたはずです。
また事実は
【銀行は、元手が全く無くても、突然貸し出しが可能であって、市中から集めたお金とは殆ど無関係】
である事も知っていたハズです。
ならば、政府が国債を発行すれば【同額の銀行預金と言う通貨が無から新たに発行される】、即ち「政府は民間の金融資産からお金を借りて国債を発行している訳では無い」と言う事実も昔から知っていたはずです。
従って、デフレにも関わらず、毎年徐々に財政赤字を減少させていけば地銀が苦しくなって当然、と言う事実も知っていたはずです。
これはそっくりそのままMMTです。
MMTは新しい理論ではなく、実践的な銀行家であれば昔から当然の議論です。
※マリナーエクルズは経済学者でも政治家でもないのに(なかったので)ニューディール政策を発案する事ができた点に注目。彼は実践的な銀行家だ。
銀行は、地元の政治家にこの困窮状態を理路整然と説明すべきでしたし、理解できない頭脳な政治家にはネガキャンを張ってでも、この点の理解を推していくべきだったのではないかと考えます。
今からでもそのようにすべきだと思います。地方銀行がもっと早く枠を外した経営に乗り出すべきだったことは杉山氏の指摘に同意。
ただ、例に挙げているSantanderはスペインのメガバンクであり、スペイン語圏を中心に大きく展開した点で、日本の地銀とは与件がかなり異なる。同じモデルを追える地銀は規模からしてもごく一部だろうし、その場合も同行のような言語面での優位性はない。
むしろ、すでに「もっと早く」の機会は逸してしまったのだから、必要なのはこれから何をすべきかだろう。全体としてすでにかなり後手を踏んでいるのも事実だが、本気で勝ち残れるビジネスモデルの変革に取り組んで脱皮可能な余地が残っているところも少なからずあると思う。