国境を越えたエンタテインメントに挑むエイベックス・アジア 各国のニーズを誰よりも把握し、質の高いクリエイティヴを届ける
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2010年代以降、グローバル企業による市場競争の主戦場となったアジア・マーケット。近年は各国ユーザーの成熟に合わせ、日本のエンタテインメント企業の進出や意外な協業の話題が飛び込んでくるようになりました。
そんな中、エイベックスでもアジア・マーケットで現地の新人アーティスト発掘や日本発のイベントIPをアジアで積極的に展開するなど、転換期を見せています。アジア発でグローバルに活躍するアーティストやコンテンツが誕生するのも遠くないのではないでしょう。
そこで今回はエイベックスアジア代表取締役社長・髙橋俊太、台湾と北京の代表を務める宮崎伸滋、シンガポール法人責任者の藤田和巳の3人に、アジア・エンタメの今とこれからについて聞きました。
注目のコメント
このひとこと。「東南アジアは明らかにこれから成長していく経済圏で、当然、そこでエンタメは付随して成長していくもの。その現地の人に本当に求められているもの、喜ばれるものという視点」
中国は間違いなく大きいですが、東南アジアは長年の、特に福田ドクトリン以降の良好な関係があり、日本との関係では上下のブレが少ない地域です。安定してそれなりの成長をこれだけ続けてきた新興国群は、世界的に見てもそうありません。
最近、東南アジアが過小評価されている気がしていたので(中国すごい論の反比例か?)、この内容を読んでわかっている人は分かっていると感じました。
ちなみに、中国と東南アジアを比較して、どちらに賭けるかという話ではなく、ある程度の事業規模を展開できるなら、バランスよく両国・地域に、という趣旨でコメントしました。私がK-POPを聴き始めた17年前、韓国の大手音楽系芸能事務所「SM Entertainment亅の音源を独占的に扱っていたのが、エイベックスだった。当時は、ポストTK時代で、宇多田ヒカルや浜崎あゆみがノリに乗っていたころ。「誰が日本でK-POPなんて聞くのか」と言われていたが、気づけばK-POPは巧みなマーケティング力とコンテンツパワーで日本を含むワールドワイドで人気を博し、その間にJ-POPはガラパゴスコンテンツとなってしまった。
そんな中、エイベックスは「各国のニーズを誰よりも把握し、質の高いクリエイティヴ」を提供することでアジア事業の再構築を狙おうとしているのだろうが、韓国の財閥系エンタメ企業「CJ ENM亅や注目ユニコーンの「Big Hit」など、強力なライバルが多過ぎる。「STAR ISLAND」は別軸での成功例として見習うべきだが、ライバルの多いアーティスト事業においては、資本をどこまで投下できるのかと、どれだけマーケットに刺さるものを提供できるかにかかっているのではないだろうか。