人事のプロや経営者が絶賛、最先端の「科学的人事手法」とは
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FFS関連で、「タイプの組合せ」と「成果の関係性事例」で言うと、
下記のように言われています。
1) 同質性 高 → 効率 高、ミス発生率 高
2) 同質性 低 → 効率 低、ミス発生率 低
エアラインのクルー編成での実験では、
1) 同じタイプを集めた場合、阿吽の呼吸で進めやすく立ち上がりの連携はスムーズになる。
一方、お互い近しい判断が出来るとの過信からか、隙間業務が見落とされ、ミスの発生率は上がり、チームパフォーマンスの安定性に欠ける。
2) 異なるタイプを組み合わせた場合、立ち上がりはお互いに気を配り間合いを確かめながらやるので時間がかかる。
一方で、その慎重さによりミスは削減され、長期的にはチームパフォーマンスによる安定性は担保される。
このような実験事例に基づくと、
1) 短期で勝ちパターンが分かっている仕事で成果を上げるには
→似たタイプを組み合わせてチームを編成すると、早めに成果が出やすい(但しマネジメント上はリスク管理を高める必要あり)
2) ミスが許されない、勝ちパターンも一律ではない仕事の場合
→異なるタイプ、異なる専門性を組み合わせたほうが、時間はかかるが安全である(但しマネジメントは早期の相互連携促進を支援する必要あり)
実際の私の経験では、2005年にJリーグのコンサルをしていたこと、チームの選手全員にパーソナリティのタイプを診断分析した際、
1) J1優勝チーム→多様なタイプで構成
2) J2降格チーム→タイプに偏りあり
が実証された。
勿論、タイプの組合せだけで、成果の高低が全て決まるわけではないが、影響の高い因子であることが確認された。
サッカーのように多様なポジションがあり、正解はなく自分たちで判断する活動においては、多様な価値観が組み合わさったほうが、一年のシーズンを通じては安定した成果がでた、というわけだ。
NewsPicks副編集長の佐藤留美氏と話をさせて頂いた際に話題になったが、重要なのは、どちらが正しいという話ではなく、業務特性や成長フェーズなどに合わせた、最適な編成の選択が必要、ということ。
これらの示唆は、私自身が組織を作るときにも意識してチームを編成している。この記事で紹介されている「科学的人事手法(FFS理論)」と出会ったことで、私は27年間務めたグローバル企業を辞める決心をしました。
いわゆる51歳でのオジサン起業です。
人事コンサルタントとして独立してからずっと、この組織編成論を顧客企業の課題解決に使っていますが、効果はかなり明確に出るケースが多いです。
もともと私はエンジンを設計エンジニアでした。エンジンの設計には熱力学や機械力学を使います。
でも、人事には当時何の科学的根拠もないままに、採用、配属、異動、教育、研修、評価が行われています。
どう考えてもこれは理にかなっていないなぁ、と感じていた私にとっては、まさに「組織設計の熱力学」と出会ったような興奮を覚えました。
ポイントは2つ。
1つめはトップ意思です。成功している企業は、皆トップのリーダーシップで、ものすごい勢いで導入を進めています。
2つめはデータの蓄積によって、さらに深い洞察が得られるようになることです。導入したら、運用を現場レベルで地道に行うこと。
この2つをクリアしている顧客企業は、かなりのスピードで成長を続けていますよ。
FFS理論を導入した弊社顧客企業の感想は、こちらからどうぞ。
https://kenja.jp/8496_20180904/5/弊社でもボードメンバーにて取り入れたことがありますが、FFS理論は同質のチームを形成するというよりも、それぞれの因子のバランスの良いチームを形成するために用いられる点が非常に良いなと思いました。
また、お互いのストレス因子を理解できることによって、今ストレスを感じているのかどうかを、行動ベースで判断できることが容易になり、コミュニケーションも円滑になった様に感じます。
人は理解できないものを恐れますからね。
(FFS理論による診断の結果、僕はストレスが高い状態だと、腕を組んで「うーん」と黙り込むらしいのですが、その結果を他のボードメンバーに共有した際『やってるやってるw』と言われ、僕は「うーん、そうかなぁ?」と腕を組みました。)