「アベノミクス景気」で輸出による製造業の売り上げ拡大はなかった - 野口悠紀雄 新しい経済成長の経路を探る
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記事中の「図表2」名目輸出と名目輸入の推移のグラフについて、名目輸出の部分だけドル換算にしてみました。
データを取り出すのが面倒なので目分量ですが、概ね間違ってないでしょう。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1829656240469170&set=a.1007920292642773
日本企業がどれだけ儲かったのか?ではなく、海外にどれだけ買われたのか?という視点で見るためです。
中国元はドルとレートが大きく変動しないので、概ねどれだけ買われたのか?という指標としてドル換算で良いのかなと考えました。
国内の景気が良くなった結果として付随的に輸出が伸びるのであれば良いのですが、デフレ期に異様なまでに輸出偏重な政策を実施し続けたが、結果はどうか?という話だと思います。
ここからわかる事として、海外の景気について好況であれば輸出が伸びて、海外の景気が停滞すれば輸出は低迷し、日本国内の政策が及ぼす効果はそれ程大きくない、というか「あまり関係ない」という感じに見えます。
※世界の景気の推移
https://www5.cao.go.jp/j-j/sekai_chouryuu/sh18-01/s1_18_2_1.html
私は専門家ではないので「そう見えるだけ」かもしれませんけれども。
※第2-1-1図との相関は計算しないけれども。
私は「よし!日本はもう少子化でダメだから海外輸出に頼ろう!」は誤りだと思います。アベノミクスのような旧来の製造業による輸出主導型の経済浮揚策はもう無理だと言うことですね
結局、海外移転して残った国内の製造部門は国内向けに製造しているだけで、金融緩和と円安を背景に国内投資をするには至らなかったということ
また、仮に輸出しようとしても、原資となる国内需要が不足している以上、リスクを負ってまで増産には踏み切れなかったし、家電のように強いと思っていた部門でも無駄に高機能でガラパゴス化したことで売れなかったのが実態でしょう
結局は、個人消費を呼び覚ます政策を取れなかったことが根本にあると思います
安倍総理がトリクルダウンで収入が増えて景気が良くなるという幻想は誤りだったということです