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金属3Dの最近の状況をうまく捉えた記事だと思います。付加価値の高い航空分野で立ち上がった金属3Dのビジネスが、徐々にしかし確実に自動車分野に波及しつつある。

ガラス繊維強化樹脂GFRPの部品の強度が足らないと分かって、設計にトポロジー最適化も入れて金属3Dプリンターで作ったら、強度10倍、重量40%減。すごいことですよ。ぱっと作っただけでこれだけ良くなることが示されているので、もう残りはコストの問題などです。

私の専門からコメントするならば、金属だけでなく炭素繊維強化樹脂CFRPの3Dプリンターも実用化が進んでいますから、金属の3Dプリンターでできた改良を、次にCFRPの3Dプリンターが更に改良していく未来もあるでしょう。そういう異なる材料やプロセスをもつ多様な3Dプリンター同士の激しい競争の中で、格段に性能が向上した機械部品が連続的に開発されていくことでしょう。

とにかくこの分野は今後、ものづくりの在り方をどんどん変えていきますのでご注目ください。

ところで、記事の冒頭で引用されているNEDOのレポートはとても資料性が高いです。金属に限らずアディティブ・マニュファクチャリング(AM)/3Dプリンターの最前線が俯瞰できる。2019年2月発行。

https://www.nedo.go.jp/content/100888376.pdf

このレポートの結びにこんなことが書かれています。

「金属積層造形技術は、装置技術・材料技術・造形技術から構成される。このうち、装置技術においては、欧米企業が大きく先行してきたが、我が国でもその技術に追従しつつあり、産業ツールの基盤としてスタート地点に立った状態と言える」

欧米先行で進んできていましたが、今は巻き返しの大チャンス、潮目が変わるところです。日本オリジナルの3D技術もたくさん出揃いつつあます。どこから勝っていくか。マーケターのみなさまもそろそろ参入をお願いいたします。
記事にあるように、量産での適用は進んでいくだろう。航空機部品や高級車部品のように、重量単価が高くても、重量が下がったりコンパクトになることで特性が改善してペイするところから採用が始まっていく。そして採用が増えれば、量産効果でもっとコストが下がり、もっと採用しやすくなる。

Stratasysなどの決算をみると、ここしばらくは足踏み状態だし、株価はピーク(2014年)から1/5。
ただマザーマシンは、生産量が増えるタイミングで需要が発生するので、前年と同量であれば究極的には売上は発生しない。そんな中でサービス・消耗品売上は着実に増えている。
工作機械は景気で市場規模が大きく変わるが、グローバルでハードだけで5-10兆円。それを考えれば、下記の市場規模は量産適用が始まっていけばこれくらいなっても全く不思議ではない。

『TSCが試算した現状の市場規模は、造形装置が1223億円(2017年)、金属粉末材料が110億円(2016年)だった。これに対して2030年には造形装置が6500億円、金属粉末が5000億~6500億円、そして造形品が約2兆円と、3兆円を超える市場になると予測している。』
どんどん進めましょ